权利要求:
1. 質量%で、 C:0.001~0.06%、 Si:0.01~1.0%、 Mn:0.01~2.0%、 P:0.05%以下、 S:0.005%未満、 Cr:11.0%超え15.0%以下、 Ni:2.5~8.0%、 V:0.005~0.5%、 Al:0.1%以下、 N:0.100%以下、 O:0.3%以下、 Mo:3.5%以下、 を含有し、 残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、 質量累積分布の50%に位置するメジアン径である粒径D50が10~200μmであり、 見掛密度が3.5~5.0Mg/m3であるステンレス鋼粉末。
2. 前記成分組成に加えてさらに、質量%で、 Cu:3.5%以下、 W:3.0%以下、 Nb:0.5%以下、 Ti:0~0.30%、 B:0~0.0050%、 Zr:0~0.2%、 Co:0~1.0%、 Ta:0~0.1%、 Ca:0~0.050%、 REM:0~0.1%、 Mg:0~0.01%、 Sn:0~0.5%、 Sb:0~0.5%のうちから選択された1種または2種以上を含有する請求項1に記載のステンレス鋼粉末。
3. 質量%で、 C:0.001~0.06%、 Si:0.01~1.0%、 Mn:0.01~2.0%、 P:0.05%以下、 S:0.005%未満、 Cr:11.0%超え15.0%以下、 Ni:2.5~8.0%、 V:0.005~0.5%、 Al:0.1%以下、 N:0.100%以下、 O:0.3%以下、 Mo:3.5%以下、 を含有し、 残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、 体積率で、45%以上の焼戻マルテンサイト相、0~40%のフェライト相、および25%以下の残留オーステナイト相を有する鋼組織を有し、 降伏強さが655MPa以上であり、シャルピー衝撃試験における試験温度-10℃での吸収エネルギーvE-10が40J以上であるステンレス鋼部材。
4. 前記成分組成に加えてさらに、質量%で、 Cu:3.5%以下、 W:3.0%以下、 Nb:0.5%以下、 Ti:0~0.30%、 B:0~0.0050%、 Zr:0~0.2%、 Co:0~1.0%、 Ta:0~0.1%、 Ca:0~0.050%、 REM:0~0.1%、 Mg:0~0.01%、 Sn:0~0.5%、 Sb:0~0.5% のうちから選択された1種または2種以上を含有する請求項3に記載のステンレス鋼部材。
5. 長径2μm以上の介在物の個数が10個/mm2以下である請求項3または4に記載のステンレス鋼部材。
6. 前記焼戻マルテンサイト相において、隣接した粒と5°以上の方位差をもつ結晶粒のなかで、粒径が5μm以上である前記結晶粒の個数が全結晶粒数の10%以下である請求項3または4に記載のステンレス鋼部材。
7. 前記焼戻マルテンサイト相において、隣接した粒と5°以上の方位差をもつ結晶粒のなかで、粒径が5μm以上である前記結晶粒の個数が全結晶粒数の10%以下である請求項5に記載のステンレス鋼部材。
8. 請求項1または2に記載のステンレス鋼粉末を用いて造形物を形成する造形工程と、 前記造形物に対して、850~1150℃の温度域に加熱した後、空冷以上の平均冷却速度で50℃以下の温度域まで冷却する焼入処理および、500~650℃の温度域で加熱する焼戻処理をそれぞれ1回以上含む熱処理工程と、 を有するステンレス鋼部材の製造方法。
9. 前記造形工程は、積層造形法を用いて造形物を形成する工程である請求項8に記載のステンレス鋼部材の製造方法。