公开(公告)号:
JPWO2022202964A1
摘要:
【課題】高収率でカーボンナノチューブを製造可能であるカーボンナノチューブ製造方法及び製造装置を提供する。 【解決手段】第1の製造装置100は、マスフローコントローラ110と、成長炉120と、石英管130と、圧力計150と、電磁バルブ160と、圧力調整バルブ170と、ニードルバルブ180とを主に備える。石英管130は、石英から成る円筒管であって、成長炉120内に挿入される。成長炉120は、炉内を各原料樹脂の熱分解温度に適した温度に調節可能である。圧力計150は、石英管130の出口端から延びる出口配管104に接続される。電磁バルブ160は、圧力計150から圧力値を受信し、圧力値に応じて配管106を開閉する。原料樹脂144は、成長炉120の入口端付近に設置される。触媒金属142は、成長炉120の入口端から所定の距離を空けた位置に設置される。
权利要求:
1. 樹脂を気化させて炭素含有ガスを得る原料気化ステップと、
触媒金属を昇華させて触媒ガスを得る触媒昇華ステップと、
前記触媒ガスと前記炭素含有ガスとを接触させる接触ステップと、
前記炭素含有ガス及び前記触媒ガスが存在する空間の圧力を所定範囲に保つ制御ステップとを備えるカーボンナノチューブ製造方法。
2. 前記触媒ガスを熱分解して触媒金属微粒子へ形態変化させる形態変化ステップをさらに備える、請求項1に記載のカーボンナノチューブ製造方法。
3. 前記接触ステップは、化学気相成長法によってカーボンナノチューブを成長させる、請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブ製造方法。
4. 前記原料気化ステップは、原料気化部で前記樹脂を気化させ、
前記触媒昇華ステップは、触媒昇華部で前記触媒金属を昇華させ、
前記空間は成長部であって、
前記制御ステップは、前記原料気化部、前記触媒昇華部、及び前記成長部にキャリアガスを導入し、前記成長部内の圧力を所定範囲に保つ、
請求項1から3のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造方法。
5. 前記原料気化ステップは、前記樹脂に応じた温度で前記樹脂を加熱して熱分解させ、前記触媒昇華ステップは、前記触媒金属に応じた温度で前記触媒金属を加熱して昇華させる、請求項1から4のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造方法。
6. 前記接触ステップは、前記空間を形成する壁面を所定の温度に加熱し、前記カーボンナノチューブは前記壁面に成長する、請求項1から5のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造方法。
7. 前記接触ステップは、前記空間内に設置された基板を所定の温度に加熱し、前記カーボンナノチューブは前記基板に成長する、請求項1から6のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造方法。
8. 前記触媒金属は、Fe、Ni、Co、及びこれらの組み合わせを含む有機金属分子である、請求項1から7のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造方法。
9. 前記樹脂は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリスチレン(PS)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、及びこれらの組み合わせのいずれかである請求項1から8のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造方法。
10. 前記カーボンナノチューブは多層であり、前記樹脂の1質量%以上81質量%以下のカーボンナノチューブが成長することを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造方法。
11. 樹脂を気化させて炭素含有ガスを得る原料気化部と、
触媒金属を昇華させて触媒ガスを得る触媒昇華部と、
前記触媒ガスと前記炭素含有ガスとを接触させる成長部と、
前記成長部内の圧力を所定範囲に保つ制御部と
を備えるカーボンナノチューブ製造装置。
12. 前記成長部は、前記触媒ガスを熱分解して触媒金属微粒子へ形態変化させる、請求項11に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
13. 前記成長部は、化学気相成長法によってカーボンナノチューブを成長させる、請求項11又は12に記載のカーボンナノチューブ製造装置。
14. 前記制御部は、前記原料気化部、前記触媒昇華部、及び前記成長部にキャリアガスを導入し、前記成長部内の圧力を所定範囲に保つ、請求項11から13のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造装置。
15. 前記成長部は、前記原料気化部及び前記触媒昇華部より下流に設けられる、請求項11から14のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造装置。
16. 前記制御部は、前記成長部の内圧を検知する圧力センサと、前記成長部の内圧を調整するバルブとを備える、請求項11から15のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造装置。
17. 前記接触ステップは、前記成長部を形成する壁面を所定の温度に加熱し、前記カーボンナノチューブは前記壁面に成長する、請求項11から16のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造装置。
18. 前記接触ステップは、前記成長部内に設置された基板を所定の温度に加熱し、前記カーボンナノチューブは前記基板に成長する、請求項11から17のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造装置。
19. 前記触媒金属は、Fe、Ni、Co、及びこれらの組み合わせを含む有機金属分子である、請求項11から18のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造装置。
20. 前記樹脂は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリスチレン(PS)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、及びこれらの組み合わせのいずれかである、請求項11から19のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造装置。
21. 前記カーボンナノチューブは多層であり、前記樹脂の1質量%以上81質量%以下のカーボンナノチューブが成長することを特徴とする、請求項11から20のいずれかに記載のカーボンナノチューブ製造装置。
背景技术:
【0002】 有機物ポリマーからなるナノ繊維と触媒金属とを混合して成る金属含有ナノ繊維を発熱容器内に入れた状態で、発熱容器に電磁波エネルギーを照射して発熱容器を発熱させ、これにより、金属含有ナノ繊維を加熱し、その結果、ナノ繊維を炭素源として、金属を内包するカーボンナノチューブ類を生成させるカーボンナノチューブ類の製造方法が知られている。金属含有ナノ繊維は、ナノ繊維の表面に金属が被覆されているものと、ナノ繊維に金属のナノ粒子が内包されているものとがある。ナノ繊維の表面に金属が被覆されている金属含有ナノ繊維は、一般的な金属被覆方法、例えば真空蒸着法等によって、ナノ繊維に金属を被覆して製造される。ナノ繊維に金属のナノ粒子が内包されている金属含有ナノ繊維は、金属のナノ粒子とナノ繊維の材料樹脂とを含む懸濁液、例えばナノ繊維の材料樹脂を溶剤に溶かした溶液中に金属のナノ粒子を分散させた懸濁液を原料としたエレクトロスピニング法によって製造される。カーボンナノチューブ類の収率は約4%だった(特許文献1)。
【0003】特開2010-269996号明細書
发明内容:
【発明が解決しようとする課題】
【0004】 しかし、このようにカーボンナノチューブ類の収率が約4%と低いと、得られたカーボンナノチューブ類の単位時間・単位質量当りの製造コストが増大する。
【0005】 本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高収率でカーボンナノチューブを製造可能であるカーボンナノチューブ製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】 本願第1の発明によるカーボンナノチューブ製造方法は、樹脂を気化させて炭素含有ガスを得る原料気化ステップと、触媒金属を昇華させて触媒ガスを得る触媒昇華ステップと、触媒ガスと炭素含有ガスとを接触させる接触ステップと、炭素含有ガス及び触媒ガスが存在する空間の圧力を所定範囲に保つ制御ステップとを備える。
【0007】 触媒ガスを熱分解して触媒金属微粒子へ形態変化させる形態変化ステップをさらに備えることが好ましい。
【0008】 接触ステップは、化学気相成長法によってカーボンナノチューブを成長させることが好ましい。
【0009】 原料気化ステップは、原料気化部で樹脂を気化させ、触媒昇華ステップは、触媒昇華部で触媒金属を昇華させ、空間は成長部であって、制御ステップは、原料気化部、触媒昇華部、及び成長部にキャリアガスを導入し、成長部内の圧力を所定範囲に保つことが好ましい。
【0010】 原料気化ステップは、樹脂に応じた温度で樹脂を加熱し、触媒昇華ステップは、触媒金属に応じた温度で触媒金属を加熱して昇華させることが好ましい。
【0011】 接触ステップは、空間を形成する壁面を所定の温度に加熱し、カーボンナノチューブは壁面に成長することが好ましい。
【0012】 接触成長ステップは、空間内に設置された基板を所定の温度に加熱し、カーボンナノチューブは基板に成長することが好ましい。
【0013】 触媒金属は、有機金属分子は、Fe、Ni、Co、及びこれらの組み合わせを含む有機金属分子であることが好ましい。
【0014】 原料樹脂は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリスチレン(PS)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、及びこれらの組み合わせのいずれかであることが好ましい。
【0015】 カーボンナノチューブは多層であり、樹脂の1質量%以上81質量%以下のカーボンナノチューブが成長することが好ましい。
【0016】 本願第2の発明によるカーボンナノチューブ製造装置は、樹脂を気化させて炭素含有ガスを得る原料気化部と、触媒金属を昇華させて触媒ガスを得る触媒昇華部と、触媒ガスと炭素含有ガスとを接触させる成長部と、成長部内の圧力を所定範囲に保つ制御部とを備える。
【0017】 成長部は、触媒ガスを熱分解して触媒金属微粒子へ形態変化させることが好ましい。
【0018】 成長部は、化学気相成長法によってカーボンナノチューブを成長させることが好ましい。
【0019】 制御部は、原料気化部、触媒昇華部、及び成長部にキャリアガスを導入し、成長部内の圧力を所定範囲に保つことが好ましい。
【0020】 成長部は、原料気化部及び触媒昇華部より下流に設けられることが好ましい。
【0021】 制御部は、成長部の内圧を検知する圧力センサと、成長部の内圧を調整するバルブとを備えることが好ましい。
【0022】 接触ステップは、成長部を形成する壁面を所定の温度に加熱し、カーボンナノチューブは壁面に成長することが好ましい。
【0023】 接触ステップは、成長部内に設置された基板を所定の温度に加熱し、カーボンナノチューブは基板に成長することが好ましい。
【0024】 触媒金属は、Fe、Ni、Co、及びこれらの組み合わせを含む有機金属分子であることが好ましい。
【0025】 樹脂は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリスチレン(PS)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、及びこれらの組み合わせのいずれかであることが好ましい。
【0026】 カーボンナノチューブは多層であり、樹脂の1質量%以上81質量%以下のカーボンナノチューブが成長することが好ましい。
【発明の効果】
【0027】 本発明によれば、高収率でカーボンナノチューブを製造可能であるカーボンナノチューブ製造方法及び製造装置を提供する。