公开(公告)号:
JPWO2022030135A1
摘要:
熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物の硬化物と、連続強化繊維とを含む繊維強化複合材から構成された圧力容器用ライナー、及び該ライナーを備えた高圧ガス貯蔵タンクである。
权利要求:
1. 熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物の硬化物と、連続強化繊維とを含む繊維強化複合材から構成された圧力容器用ライナー。
2. 前記ライナーを構成する繊維強化複合材が組紐構造又は螺旋構造を有する、請求項1に記載の圧力容器用ライナー。
3. 円筒部と、該円筒部の両端を封止する2つのドーム部とを有する、請求項1又は2に記載の圧力容器用ライナー。
4. 前記円筒部と少なくとも1つの前記ドーム部とが一括成形されたものである、請求項3に記載の圧力容器用ライナー。
5. 前記熱硬化性樹脂組成物がエポキシ樹脂(A)、及び下記の成分(x1)と成分(x2)との反応生成物(X)を含むエポキシ樹脂硬化剤(B)を含有するエポキシ樹脂組成物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の圧力容器用ライナー。
(x1)メタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種
(x2)下記一般式(1)で表される不飽和カルボン酸及びその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種
(式(1)中、R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~8のアルキル基、炭素数6~12のアリール基、又は炭素数7~13のアラルキル基を表す。)
6. 前記エポキシ樹脂(A)がメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂を主成分とする、請求項5に記載の圧力容器用ライナー。
7. 前記連続強化繊維がガラス繊維、炭素繊維及びバサルト繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1~6のいずれか1項に記載の圧力容器用ライナー。
8. 前記熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物と連続強化繊維束とから構成されるトウプリプレグをブレーディング法又はワインディング法を用いて成形する工程を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の圧力容器用ライナーの製造方法。
9. 請求項1~7のいずれか1項に記載の圧力容器用ライナーを備えた高圧ガス貯蔵タンク。
技术领域:
【0001】 本発明は、圧力容器用ライナー及び該ライナーを備えた高圧ガス貯蔵タンクに関する。
背景技术:
【0002】 近年、環境に配慮した天然ガス自動車(CNG車)や燃料電池自動車(FCV)の普及が進んでいる。燃料電池自動車は燃料電池を動力源としており、その燃料となる水素を高圧に圧縮して自動車に充填する水素ステーションの整備が不可欠である。
燃料電池自動車用の水素ステーション、あるいは、CNG車、燃料電池自動車等の車載用燃料タンクとして用いられる高圧ガス貯蔵タンクとして、これまで鋼製のタンクが使用されてきたが、タンクのライナーあるいはその外層に樹脂材料を用いた、より軽量な高圧ガス貯蔵タンクの開発が進められてきている。車載用燃料タンクを軽量化することにより、搭載車の燃費を改善できるなどのメリットがある。
【0003】 高圧ガス貯蔵タンクを構成する樹脂材料として、ガスバリア性を有する樹脂、及び、該樹脂を強化繊維に含浸させた繊維強化複合材(FRP)を用いることが知られている。
例えば特許文献1には、ガスバリア性を有する主材料としてのナイロン等の樹脂と、水素吸着性能を有する添加剤を含有するエラストマーとを有する樹脂ライナー、及び、その外周面にFRP層が積層された高圧水素タンクが開示されている。
特許文献2には、ライナーと、該ライナーの外層とを有し、外層が連続繊維と該連続繊維に含浸した所定のガスバリア性ポリアミド樹脂を含む複合材料から構成された圧力容器、及び、該複合材料から構成されるライナーが開示されている。
【0004】特開2010-276146号公報国際公開第2016/084475号
发明内容:
【発明が解決しようとする課題】
【0005】 高圧ガス貯蔵タンク用のライナーには、貯蔵対象となるガスのバリア性及び強度、並びに、タンク使用時の温度上昇に耐え得るレベルの耐熱性も求められる。
特許文献1に開示された樹脂ライナー、及び特許文献2に開示された圧力容器用のライナーには、いずれも熱可塑性樹脂が用いられている。しかしながら熱可塑性樹脂を用いたライナーにおいては、使用する樹脂の融点又はガラス転移温度を超える耐熱性は付与し難いという制限がある。
また熱可塑性樹脂を用いたライナーは通常、鋳型を用いて熱成形されるが、樹脂の加熱溶融、鋳型への充填、及び冷却という一連の成形サイクルを経る必要があることから、生産性をより向上することが望まれる。融点又はガラス転移温度が低い熱可塑性樹脂の方が加熱溶融及び鋳型への充填をより短時間で行うことができるが、得られるライナーの耐熱性が低くなる。
【0006】 本発明の課題は、軽量性、ガスバリア性、耐熱性、及び高強度を有し、生産性にも優れる圧力容器用ライナー、及び該ライナーを備えた高圧ガス貯蔵タンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】 本発明者らは、熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物の硬化物及び連続強化繊維を含む繊維強化複合材から構成された圧力容器用ライナーが、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、下記[1]~[3]に関する。
[1]熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物の硬化物と、連続強化繊維とを含む繊維強化複合材から構成された圧力容器用ライナー。
[2]前記熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物と連続強化繊維束とから構成されるトウプリプレグをブレーディング法又はワインディング法を用いて成形する工程を有する、上記[1]に記載の圧力容器用ライナーの製造方法。
[3]上記[1]に記載の圧力容器用ライナーを備えた高圧ガス貯蔵タンク。
【発明の効果】
【0008】 本発明によれば、軽量性、水素ガス等のガスバリア性、耐熱性、及び高強度を有し、生産性にも優れる圧力容器用ライナーを提供することができる。
本発明の圧力容器用ライナーはガスバリア性、耐熱性及び強度が高いため、外層を設けずに、そのまま高圧ガス貯蔵タンク等の圧力容器として用いることもできる。該圧力容器用ライナーを備えた高圧ガス貯蔵タンクは、車載用の高圧ガス貯蔵タンクとして好適であり、軽量であることから搭載車の燃費を改善することが可能になる。