複数の化粧用染料を含むメークアップデバイス

公开(公告)号:
JP6643997B2
公开(公告)日:
2020-02-12
申请号:
JP2016542995
申请日:
2014-12-19
授权日:
2020-01-09
受理局:
日本
专利类型:
授权发明
简单法律状态:
有效
法律状态/事件:
授权
IPC分类号:
A45D40/00 | A45D33/00 | A45D44/00 | A61Q1/02
战略新兴产业分类:
-
国民经济行业分类号:
C4119
当前申请(专利权)人:
ロレアル
原始申请(专利权)人:
ロレアル
当前申请(专利权)人地址:
フランス国
工商统一社会信用代码:
-
工商登记状态:
其他
工商注册地址:
-
工商成立日期:
1909-01-01
工商企业类型:
-
发明人:
アンリ·サマン | フランク·ジロン
代理机构:
-
代理人:
村山 靖彦 | 実広 信哉
摘要:
本発明は、ヒトのケラチン物質に適用される、少なくとも1つの着色染料層(41、…、4n)で印刷される少なくとも1つの領域(31、…、3n)を有する印刷表面(3)を画定する基材(2)を含むメークアップデバイスに関する。前記少なくとも1つの着色染料は:少なくとも1つのプリンタ、特にデジタルプリンタによる印刷によって、印刷表面(3)に堆積しており;接着剤で覆われておらず;かつケラチン物質への適用後に、少なくとも1つの視認できる光学的効果、すなわち色及び/又は輝きを生じる。
技术问题语段:
【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、このようなデバイスは、必ずしも使用者の好みに適さない比較的限定された範囲の色を、使用者に提供する。したがって、このようなデバイスは、得ることができるメークアップ効果を限定し、使用者が自身の好きなようにメークアップをカスタマイズできない。デバイスは、存在する様々なタイプの皮膚に適さないことがある。 【0006】 新しいメークアップデバイスの利益を享受することへのニーズがある。 【0007】 また、複雑かつカスタマイズされたメークアップ結果を単純に得ることを可能にするメークアップデバイスを得ることへのニーズがある。 【0008】 本発明は、これらのニーズの全て又はいくつかを満たすことを対象とする。
技术功效语段:
-
权利要求:
【請求項1】 ヒトのケラチン物質に適用されるよう意図される、着色インクの少なくとも1つの層(41、…、4n)で印刷された少なくとも1つの領域(31、…、3n)を有する印刷表面(3)を画定する基材(2)を含むメークアップデバイス(1)であって、前記少なくとも1つの着色インクが、 - 少なくとも1つのデジタルプリンタによる印刷によって、前記印刷表面(3)に堆積しており、 - 接着剤で覆われておらず、かつ - 前記ケラチン物質への適用後に、色及び/又は明るさのうち、少なくとも1つの視認できる光学的効果を生じ、 前記デバイス(1)が、少なくとも3つの領域(31、…、3n)を含み、それぞれの領域は、少なくともケラチン物質への適用後に生じる色によって互いに異なる、メークアップデバイス(1)と、 前記デバイスの前記着色インクの全て又はいくつかをヒトのケラチン物質に適用するためのアプリケータ(10)とを同じパッケージング内に含む化粧用アセンブリ(60)。 【請求項2】 前記少なくとも1つの層(41、…、4n)が、ヒトのケラチン物質に適用されるよう意図され、かつ前記ケラチン物質への適用により、媒体液体化合物を添加せずにメークアップ結果を生じることができる、1つ又は複数のインクを含む、請求項1に記載の化粧用アセンブリ(60)。 【請求項3】 着色インクの少なくとも2つの層(41、…、4n)が、前記領域(31、…、3n)を接続する経路(C)に沿って、同じ光学的効果の色のグラデーションを生じ、かつ/又は前記少なくとも1つの領域(31、…、3n)がインジケータ(201、…、20n)に関連し、これにより、前記少なくとも1つの領域によって支えられる前記層の着色インクが適用されるよう意図される前記ケラチン物質のエリアの場所に関する情報を提供することを可能にする、請求項1又は2のいずれか一項に記載の化粧用アセンブリ(60)。 【請求項4】 前記着色インクの層(41、…、4n)が、油性物質を含み、かつ/又は前記基材(2)が、非吸収性材料で作製されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧用アセンブリ(60)。 【請求項5】 前記着色インクの層(41、…、4n)が、少なくとも前記着色インクの層の色により異なる様々な領域に配置されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧用アセンブリ(60)。 【請求項6】 前記少なくとも1つの層(41、…、4n)の前記印刷が、4色印刷によって、又は4よりも多い異なる色のインクで実施される、請求項1から5のいずれか一項に記載の化粧用アセンブリ(60)。 【請求項7】 前記インクが水性であり、かつ/又は 前記インクが粉状である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化粧用アセンブリ(60)。 【請求項8】 少なくとも1つのプリンタを使用して、化粧用着色インクの少なくとも1つの層(41、…、4n)を、基材(2)の印刷表面(3)の少なくとも1つの領域(31、…、3n)に印刷する段階を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧用アセンブリ(60)のデバイス(1)を製造するための方法。 【請求項9】 印刷前に、印刷される前記着色インクのうちの1つ又は複数で被覆された前記ケラチン物質の外観をシミュレーションする段階(34)を含み、前記被覆されたケラチン物質の外観のシミュレーション(34)が、機械のスクリーンに表示される、請求項8に記載の方法。 【請求項10】 データ記憶媒体に、製造される前記デバイスに関する情報を記録する段階(35)を含む、請求項8又は9に記載の方法。 【請求項11】 前記層(41、…、4n)の着色インクの選択が、メークアップされる前記ケラチン物質の外観に関する情報に従ってなされる、請求項8から10のいずれか一項に記載の方法。 【請求項12】 前記少なくとも1つのプリンタが、前記着色インクの層の第1の画分を得ることを可能にする印刷の第1ラウンドを行った後、前記第1の画分に重ねられる前記着色インクの層の第2の画分を得ることを可能にする印刷の少なくとも1つの第2ラウンドを行う、請求項8から11のいずれか一項に記載の方法。 【請求項13】 コンピュータ媒体に記憶された前記着色インクの層(41、…、4n)の性質に関する情報を回収する段階を含み、前記印刷が前記情報に従って実施される、請求項8から12のいずれか一項に記載の方法。 【請求項14】 ヒトのケラチン物質をメークアップするための方法であって、請求項1から10のいずれか一項に記載の化粧用アセンブリ(60)のデバイス(1)に存在する少なくとも1つの着色インクの全て又はいくつかを、前記ヒトのケラチン物質に適用する段階を含む、方法。
技术领域:
【0001】 本発明は、印刷によって堆積した1つ又は複数の着色インクを有するメークアップデバイスに関する。
背景技术:
【0002】 皮膚にパターンの転写物を得るために、媒体液体の添加を必要とするデカール転写を使用して、皮膚に化粧パターンを生じさせることは、既知である。 【0003】 更に、別個の色を生じる1つ又は複数の異なるメークアップ組成物を一緒に集めた他のメークアップデバイス、例えばパレットも既知である。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 【特許文献1】 米国特許第5032670号明細書 【特許文献2】 米国特許第4999418号明細書 【特許文献3】 米国特許第5106942号明細書 【特許文献4】 米国特許第5030708号明細書 【特許文献5】 米国特許第5102980号明細書 【特許文献6】 米国特許第5043376号明細書 【特許文献7】 米国特許第5104913号明細書 【特許文献8】 米国特許第5281659号明細書 【特許文献9】 米国特許第5194463号明細書 【特許文献10】 米国特許第4804719号明細書 【特許文献11】 国際公開第92/07913号 【特許文献12】 欧州特許第1048282号明細書 【特許文献13】 国際公開第02/36083号 【特許文献14】 欧州特許第1410785号明細書 【特許文献15】 欧州特許第938887号明細書
发明内容:
【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、このようなデバイスは、必ずしも使用者の好みに適さない比較的限定された範囲の色を、使用者に提供する。したがって、このようなデバイスは、得ることができるメークアップ効果を限定し、使用者が自身の好きなようにメークアップをカスタマイズできない。デバイスは、存在する様々なタイプの皮膚に適さないことがある。 【0006】 新しいメークアップデバイスの利益を享受することへのニーズがある。 【0007】 また、複雑かつカスタマイズされたメークアップ結果を単純に得ることを可能にするメークアップデバイスを得ることへのニーズがある。 【0008】 本発明は、これらのニーズの全て又はいくつかを満たすことを対象とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 第1の態様によると、本発明は、ヒトのケラチン物質に適用されるよう意図される、少なくとも1つの着色インクの少なくとも1つの層で印刷される少なくとも1つの領域、特に複数の領域を有する印刷表面を画定する基材を含むメークアップデバイスであって、前記着色インクの少なくとも1つの層が、 - 少なくとも1つのプリンタによる印刷によって、印刷表面に堆積しており、 - 接着剤で覆われておらず、かつ - 着色インクが、ケラチン物質への適用及び転写後に、色及び/又は明るさのうち、少なくとも1つの視認できる光学的効果を生じる、メークアップデバイスに関する。 【0010】 デバイスは、例えば複数の領域を含み、領域のうちのそれぞれは、異なる化粧用着色インクの層で印刷され、着色インクは、ヒトのケラチン物質に適用されるよう意図され、インクの層は、少なくとも1つのプリンタによる印刷によって、基材に堆積しており、接着剤で覆われておらず、各着色インクは、ケラチン物質への適用後に、色及び明るさから選択される少なくとも1つの異なる視認できる光学的効果を生じる。 【0011】 この態様の別の態様によると、本発明は、少なくとも1つの領域、又は複数の領域を有する基材を含むメークアップデバイスであって、領域のうちのそれぞれは、異なる化粧用着色インクの層を有し、着色インクは、ヒトのケラチン物質に適用されるよう意図され、かつケラチン物質への適用により、媒体液体化合物を添加せずにメークアップ結果を生じることができ、着色インクの各層は、少なくとも1つのプリンタによる印刷によって、基材に堆積しており、かつケラチン物質への適用後に、色及び明るさから選択される少なくとも1つの異なる視認できる光学的効果を生じる、メークアップデバイスに関する。 【0012】 本発明は、特にメークアップデバイスを、化粧用着色インクを印刷することにより製造されるパレットの形態で得ることを可能にする。 【0013】 プリンタを使用した印刷により得られる着色インクの層の使用は、標準的なメークアップデバイスと比較して、有利に、複雑かつカスタマイズ可能なメークアップ結果を得ることを可能にする。 【0014】 層は、1つ又は複数のインクを含んでもよい。インクの2つの層は、構成されるインクの化学的性質、又は各インクの相対的な割合により、異なっていてもよい。本発明は、使用者がその色を選択することを可能にするので、限定された、又は更には適さない色の選択肢に制限されることを回避する。使用者に与えられる色の豊かさは、印刷によって可能であって、特に魅力的な効果を生じ、かつ、例えば使用者の自然の又は日焼けした肌の色に可能な限り似ているメークアップ結果を得ることを可能にする。 【0015】 本発明は、有利に、着色インクの層を有するカスタマイズされたメークアップデバイスであって、層のうちの少なくとも1つが、使用者の肌の色に対応する色を生じるメークアップデバイスを使用者が生成することを可能にし、これにより、非常に自然なメークアップ結果を達成することを可能にする。 【0016】 着色インクの層の全て又はいくつかは、1つ又は複数の以下に記載する着色剤を含んでもよい。 【0017】 好ましくは、デバイスに存在する着色インクの層の全て又はいくつかは、空気と接触した状態で、正常湿度(相対湿度55%)及び20℃で、大気圧下で、印刷から15分後に、特に24時間後に、更に良好には7日後に、完全には乾燥しない。 【0018】 完全には乾燥していない層からの着色インクのケラチン物質への適用は、インクの転写を容易にする。 【0019】 着色インクの層の全て又はいくつかは、印刷表面によって支えられている場合、ケラチン物質への適用直前に流体形態であってもよい。着色インクが顔料及び/又は微粒子フィラーを含まないことが可能である。これは、インクジェットによるデジタル印刷の技術の使用を容易にする。 【0020】 有利には、インクは、25℃での粘度が、1mPa.s〜500mPa.s、好ましくは1mPa.s〜300mPa.sの範囲である。 【0021】 インクの粘度は、当業者に既知の任意の方法により、特に以下の慣用的方法にしたがって測定することができる。25℃で、200rpmで回転するスピンドルを備えるRheomat 180粘度計を使用して、当業者は、測定を行うことができるように、一般知識に基づいてスピンドルM1、M2、M3及びM4から粘度を測定するためのスピンドルを選択することができる。 【0022】 一変形例では、インクは、例えば不活性化定着装置(deactivated fuser)を有するレーザープリンタによって、粉状形態で印刷表面に堆積する。 【0023】 例示的な一実施形態では、着色剤は、着色インクの全て又はいくつかにおいて、インクの総質量に対して質量含有量0.01%〜60%の範囲、好ましくは0.1%〜40%の範囲、優先的には0.1%〜20%の範囲で存在する。着色剤は、優先的には、1つ又は複数の染料から構成される。 【0024】 例示的な一実施形態では、着色インクの全て又はいくつかは、液体溶媒、例えば水を含み、この液体溶媒の中に着色剤が存在しており、液体溶媒は、着色インクのそれぞれにおいて、質量含有量20%〜98%の範囲、又は30%〜90%の範囲、そうでなければ40%〜80%の範囲で存在する。 【0025】 別の例示的な実施形態では、特にレーザープリンタが使用される場合、着色インクは液体溶媒を含有しない。 【0026】 例示的な一実施形態では、本発明によるデバイスの基材は、少なくとも1つの半透明又は透明なエリアを含む。半透明又は透明なエリアは、着色インクの層と全体的に又は部分的に重なってもよい。基材の透明なエリアが化粧用インクで被覆されていないことが有用であることがあり、これは、基材を皮膚に適用し、インクの色を皮膚の色と比較することが可能になるからである。 【0027】 着色インクの層は、着色インクの層全体が、半透明又は透明なエリアに重ねられてもよい。変形例として、着色インクのいくつかの層のみが、透明なエリアに重ねられる。 【0028】 基材は、透明又は半透明な材料で全体が作製されてもよい。この場合、半透明又は透明なエリアは、基材の表面全体にわたって延びる。変形例として、基材は、その表面の全部又は一部にわたって不透明である。 【0029】 基材は、可撓性シート又は剛性プレートであってもよい。基材は、プラスチック(例えばポリエチレン又はポリスチレン)で作製されてもよい。基材は、織布又は不織布であってもよい。基材は、有機又は鉱物材料で作製されてもよい。基材は、アルミニウム箔であってもよい。 【0030】 例示的な一実施形態では、基材は、着色インクの層が印刷される1つ又は複数のハウジングを含み、これは、特に非常に流動性のインク、又は粉末形態のインクの場合に、異なる色の2つのエリアの間の混合を防ぐことを可能にする。 【0031】 例示的な一実施形態では、いくつかの異なる化粧用着色インクは、インクの同じ層内に存在する。変形例として、領域の全て又はいくつかは、単一の化粧用着色インクから形成される層を有する。 【0032】 着色インクは、有利には、少なくとも1つのデジタルプリンタによる印刷により、基材に堆積した。 【0033】 印刷により得られる着色インクの層の全て又はいくつかは、ラスタスポット及び/又はラスタ線の形態で印刷されてもよく、これによりハーフトーン画像、例えば単色又は多色画像を形成してもよい。 【0034】 着色インクの層は、異なる色のいくつかの着色インクを含んでもよく、それぞれがラスタスポットで堆積してもよい。 【0035】 着色インクの全て又はいくつかは、可視範囲(400nm〜800nm)の白色光の下で観察される際に、有色であってもよい。変形例として、着色インクは可視領域の白色光の下で無色であるが、例えば、着色インクがフォトクロミック顔料又は蛍光顔料を含有する場合、化学的及び/又はエネルギー刺激、例えばUV(365nm〜400nm)への曝露を受ける際に、有色に見えてもよい。 【0036】 印刷表面がいくつかの領域を含む場合、それぞれの領域の着色インクは互いに異なり、好ましくは、少なくともケラチン物質への適用後に生じる色によって、互いに異なる。 【0037】 ケラチン物質の様々なエリアに適用されるよう意図される、様々なタイプの着色インクを使用してもよい。 【0038】 着色インクの全て又はいくつかは、皮膚のメークアップ組成物であってもよく、例えば頬又はまぶたに適用されるよう意図される組成物であってもよい。したがって、着色インクの全て又はいくつかは、ファンデーション又はアイライナー又はアイシャドー組成物であってもよい。 【0039】 着色インクの全て又はいくつかは、唇のメークアップ組成物であってもよく、例えば口紅又はリップグロスであってもよい。 【0040】 着色インクの全て又はいくつかは、睫毛のメークアップ組成物、例えばマスカラ組成物であってもよく、又は毛髪をメークアップするための組成物、若しくは体毛をマスクするための組成物であってもよい。 【0041】 同じデバイスに存在する着色インクは全て、ケラチン物質の同じエリア、例えば顔に適用されるよう意図されてもよい。同じデバイスに存在する着色インクは、例えば全てファンデーション組成物である。変形例として、同じデバイスは、それぞれケラチン物質の異なるエリアに適用されるよう意図される、着色インクの2つの層を含んでもよい。例えば、第1の層の着色インクは、皮膚に適用されるよう意図され、第1の層のインクとは異なる第2の層の着色インクは、唇又は睫毛に適用されるよう意図される。 【0042】 好ましくは、着色インクの全て又はいくつかは、媒体液体化合物を添加せずに、特に媒体液体を添加せずに、ケラチン物質に転写可能である。言い換えると、着色インクの全て又はいくつかは、メークアップされるよう意図されるエリアと着色インクとの単純な接触によってケラチン物質に転写することができ、デカール転写の場合のように、インクの転写を改善するよう意図される媒体液体を適用する必要がない。 【0043】 例示的な一実施形態では、着色インクの層のうちの少なくとも1つは、基材の印刷表面に印刷され、皮膚の起伏及び/又は色の不均一性の外観を再現するパターンを形成する。 【0044】 デバイスは、単一の領域を含んでもよい。 【0045】 例示的な一実施形態では、デバイスは少なくとも2つ、又は更には3つ、好ましくは少なくとも4つの領域を含み、このそれぞれに、着色インクの層が印刷によって堆積している。 【0046】 デバイスは、着色インクを有する領域の全て又はいくつかを分離する1つ又は複数の起伏、例えばリブを有してもそうでなくてもよい。変形例として、デバイスは着色インクを有する領域を分離する起伏を含まない。 【0047】 例示的な一実施形態では、着色インクの層を有する少なくとも2つの領域は接触している。特に、着色インクの層を有する領域のうちのそれぞれは、1つ又は複数の他の領域と接触している。変形例として、着色インクの層を有する領域は、互いに接触していない。 【0048】 メークアップデバイスは、好ましくはパレットの形態である。メークアップデバイスは、長さ/厚さの比率が10以上であってもよい。 【0049】 長さは、着色インクを有する表面側の正面からデバイスが観察された際に測定されるデバイスの最も大きな寸法に対応する。厚さは、側面からデバイスが観察された際のデバイスの最も大きな寸法に対応する。 【0050】 例示的な一実施形態では、いくつかの領域の着色インクの層は、これらの領域を接続する経路に沿って、光学的効果のグラデーションを生じ、かつ/又は領域のそれぞれが、インジケータ、好ましくは基材によって支えられたインジケータに関連し、これにより、この領域によって支えられる着色インクが適用されるよう意図されるケラチン物質のエリアの場所に関する情報を提供することを可能にする。 【0051】
具体实施方式:
【0171】 図1は、本発明によるメークアップデバイス1の例を表す。デバイス1は、いくつかの領域31、…、34に分割された印刷表面3を有する基材2を含み、領域のそれぞれは、異なる化粧用着色インク41、…、44の層を含む。示されるように、着色インク41、…、44の層は、様々な色の層であってもよく、例えば同じシェード及び異なる彩度の層、又は異なるシェード及び同じ彩度の層、又は異なるシェード及び彩度の層であってもよい。 【0172】 基材2は、好ましくは、可撓性材料で作製される。変形例として、基材2は、剛性又は半剛性材料で作製される。 【0173】 着色インク41、…、44の層の側面に置かれる基材2の面の全部又は一部は、好ましくは平滑であり、粗さが1mm以下、特に1μmから100μmの間、好ましくは50μm以下である。粗さは、粗さ計を使用して測定され、粗さ計の先端は曲率半径が10mmであり、評価される材料に適用される力は6mNである。 【0174】 図示されるように、領域31、…、34は互いに接触しており、起伏によって分離されていない。 【0175】 着色インク41、…、44の層の全て又はいくつかのレベルでの印刷の解像度は、16dpiから1600dpiの間であってもよい。 【0176】 図1の例では、各インクは一律の色合いの形態で堆積し、例えば2cm2以上のエリアにわたって広げられる。 【0177】 層4iの色は、対応する領域に堆積した基本色の減色合成から生じ、この基本色はそれぞれ、印刷によって、例えばラスタスポットの形態で堆積する。変形例として、単一のインクが領域に堆積し、この層の色は堆積したインクの実際の色に対応する。 【0178】 例えば、領域に赤色インクの層を生成するために、本質的に赤いインク、又は重なったラスタスポットの形態のマゼンタ及びイエローインクを、基材に適用することが可能である。 【0179】 図1のデバイス1の領域3iに印刷された層4iから着色インクを採取することは、図2に図示されるように、把持部12及び適用部11を含むアプリケータ10を使用して実施され得る。アプリケータ10は、図示されるように、微細ブラシの形態であってもよい。 【0180】 このように、着色インクで充填された適用部11は、その後、メークアップされるケラチン物質と接触する。使用者は、適用前に、適用部11を使用して、異なる領域に存在する着色インク41、…、44のいくつかの層を混合し、生じた混合物をケラチン物質に適用できる。混合は、基材2の印刷表面3上で、若しくは別個の支持体上で、又は更には皮膚上でインサイチュで実施され得る。 【0181】 本発明によるデバイスを製造するための方法の例を、図3を参照して、今から記載していく。 【0182】 第1の段階30では、着色インクの様々なセットが、例えば機械のスクリーンに表示することにより、使用者に提案される。使用者による印刷される着色インクのセットの選択の段階31は、例えばタッチスクリーンで実施され得る。 【0183】 また、機械は、使用者にメークアップ結果のシミュレーションを提供するように配置されてもよい。したがって、機械は、選択されたセットの着色インクのうちの1つ又は複数でメークアップされたケラチン物質の外観のシミュレーションを表示してもよい。シミュレーションを行うために、機械は、メークアップされるケラチン物質の少なくとも1つの画像を取得してもよい。 【0184】 一変形例では、使用者は、印刷したいと思う着色インクのセットを列挙するコンピュータファイルを作成する。 【0185】 一度着色インクのセットが選択されると、機械は、段階32で、基材に着色インクを印刷するために要求されるデータをプリンタに送る。 【0186】 機械は、物理的に、かつ/又はネットワークの手段により、印刷を行うプリンタに接続されてもよい。 【0187】 一度データが受信されると、段階33で、着色インクが基材に印刷される。 【0188】 プリンタドライバは、使用される化粧用インクカートリッジを、プリンタに取り付けられた他のカートリッジの中から選択し、かつ/又は印刷される基材の性質を選択するためのメニューを含んでもよい。変形例として、プリンタは自動的に、使用されるカートリッジが化粧用インクを含むことを認識し、運転パラメータを適宜調節する。したがって、カートリッジは、識別装置、例えば電子チップを含んでもよく、これにより、カートリッジが含有する着色インクの性質に関する情報、特に前記インクが化粧用性質のものであることをプリンタに提供してもよい。 【0189】 例示的な一実施形態では、ヒトのケラチン物質、特に皮膚、爪又は唇と接触して置かれるよう意図されない組成物を含むカートリッジの存在が検出される場合、プリンタは印刷を禁止するように構成される。 【0190】 変形例として、ヒトのケラチン物質、特に皮膚、爪又は唇と接触するよう意図されない組成物を含むカートリッジの存在が検出される場合でも、プリンタは印刷を行ってもよく、この非化粧用インクカートリッジは、場合により、基材により支えられる化粧用着色インクのうちの少なくとも1つに関する情報、及び/又はメークアップされるケラチン物質の性質に関する情報の断片を基材に印刷するために使用される。 【0191】 基材の印刷は、いくつかの通過で起こってもよく、連続したインクの堆積物を同じ場所に作製して、基材に堆積するインクの量を増加させてもよい。基材は、例えばプリンタ内を1回から20回の間通過してもよく、堆積した化粧用インク乾燥物の量は、例えば、0.01mg/cm2〜100mg/cm2、又は更には0.1mg/cm2〜10mg/cm2、更に良好には0.2mg/cm2〜10mg/cm2、特に、0.2mg/cm2〜5mg/cm2の範囲である。 【0192】 プリンタは、例えば2点間の電気伝導度を測定することによって、新しいインクの層の印刷前に、予め基材に堆積したインクが十分に乾燥しているかを検出するように配置されてもよい。プリンタ及び/又はプリンタドライバは、既に印刷された基材に更なる印刷を行う前に、所定の時間待つ必要性を使用者に知らせるように作製されてもよい。十分な乾燥を可能にするために十分な時間が経過していない場合、プリンタ及び/又はドライバは、既に印刷された基材の印刷を自動的に一時停止してもよい。印刷されるインクの全ての層が印刷されていない限り、プリンタは、好ましくは、印刷される基材を送達しないように配置される。 【0193】 図4に表されるのは、本発明によるデバイス1の変形例であって、着色インクの層41、…、44が、領域31、…、34を接続する経路Cに沿って色のグラデーションを生じるデバイス1の変形例である。経路Cは、図示されるように、直線的であってもよい。経路が別の形状を有する場合、これは本発明の範囲からの逸脱を表さない。 【0194】 図4に図示されるように、領域31、…、34は、この場合には経路Cと組み合わされる縦軸Xに沿って延びる帯を形成する。 【0195】 L、C*、h、a及びbから選択される少なくとも1つの比色特性は、様々な領域31、…、34の間で、連続的に展開し得る。図示されるように、様々な領域31、…、34の間で、視認できる境界がないこともある。 【0196】 図5に表されるのは、デバイス1が、縦軸Xに沿って互いに続く複数の領域を含む実施変形例である。領域のうちのそれぞれは、異なる一律の色合いを生じる着色インクの層を有する。領域31、…、37は、図4のように、帯を形成する。一方、図4とは異なり、2つの連続した領域が、これらの間で視認できる境界51、…、56を呈する。 【0197】 図6に表されるのは、本発明によるメークアップデバイス1の例であって、領域31、…、34のうちのそれぞれは、基材2によって支えられるインジケータ201、…、204に関連しており、これにより、この領域によって支えられる着色インクが適用されるよう意図されるケラチン物質のエリアの場所に関する情報を提供することが可能であるメークアップデバイス1の例である。適用は、指で、又はアプリケータで、例えばロール、ブラシ、微細ブラシ、若しくはスポンジ、特に合成発泡体で作製されたスポンジで実施されてもよい。 【0198】 デバイス1は、図示されるように、メークアップされるケラチン物質のエリア、例えば図示される例では顔の描写21を含んでもよい。描写21は、明白な表示221、…、224の手段により、様々な着色インクでメークアップされる位置を明らかにでき、この表示221、…、224は、インジケータ201、…、204と同一であってもよい。 【0199】 インジケータ201、…、204は、英数字及び/又は幾何学記号を含んでもよい。 【0200】 図7に表されるのは、本発明によるデバイスであって、様々な着色インクの層41、…、44が、層の間で互いに異なる色以外の視認できる光学的効果、例えば異なる明るさの光学的効果を生じるデバイスである。領域3iは、同じ色であってもよく、したがって明るさのみにより異なってもよい。変形例として、色及び明るさの両方が、領域の間で互いに異なってもよい。 【0201】 着色インクの全て又はいくつかはそれぞれ、図8に図示されるようなパターンを形成してもよい。パターンは、単色又は多色であってもよい。この例示的な実施形態では、着色インクの全て又はいくつかは、転写によって適用されてもよい。例えば、様々な領域31、…、34は、基材2の残りから取外し可能であり、メークアップされるケラチン物質に対して基材を押すことによる転写により、パターンの適用を可能にするように構成されている。 【0202】 図9に図示されるのは、本発明による方法の変形例であって、着色インクの層4が加熱部材40の熱に曝露され、これにより、加熱後に、着色インクの層4が流動化し、又はより流動性になる方法の変形例である。 【0203】 このように再加熱された着色インクの層は、その後、任意選択で、着色インクの層が、加熱から得られた最高温度に対して、例えば少なくとも5℃下がるのに十分な時間の後に、ただし十分に高温のままで、メークアップされるケラチン物質に適用される。 【0204】 図10に図示される変形例では、水等の溶媒51が、インクの層4に噴霧される。前記層は、例えば固体形態であり、このように噴霧された溶媒は、層が湿ることを可能にする。また、インクは固体でなくてもよいが、噴霧される溶媒は、インクをより流動性にすることを助ける。一度湿った着色インク4は、その後、ケラチン物質に適用される。溶媒は、例えば、使用者が作動させるエアロゾル式の加圧容器50を使用して噴霧される。 【0205】 本発明によるデバイスを製造するための方法は、図11に図示されるように、段階31で選択されたセットの着色インクの全て又はいくつかで被覆されたケラチン物質の外観をシミュレーションする段階34を含んでもよい。このシミュレーションの結果は、機械のスクリーンに表示されてもよく、例えば段階31で、着色インクが使用者に提案されたスクリーンと同じスクリーンに表示されてもよい。 【0206】 変形例として、メークアップされたケラチン物質の外観のシミュレーションは、着色インクのセットが使用者に提案される時に同時に、かつ着色インクのセットの選択の前に提供される。印刷の最後に、選択された着色インクの性質に関する情報が、例えば将来の再印刷のために、データ記憶媒体に記録されてもよい。 【0207】 図12に表されるのは、本発明による化粧用アセンブリ60の例である。前記アセンブリは、同じパッケージ内に、着色インクの様々な層41、…、44を有するパレットの形態の本発明によるメークアップデバイス1と、把持部12及び適用部11を含むアプリケータ10とを含み、この適用部11は、着色インクをケラチン物質に適用するために、着色インクの全て又はいくつかを採取するよう意図される。 【0208】 図13に表されるのは、本発明による化粧用アセンブリ70の別の例である。前記アセンブリは、同じパッケージ内に、本発明による複数のデバイス1を含み、この複数のデバイス1はそれぞれ、デバイス1が有する着色インクの性質により異なる。このパッケージでは、デバイス1が有する着色インクを受け入れるよう意図されるケラチン物質の性質により異なるデバイス1を有することが可能である。例えば、第1のデバイスは、皮膚に適用されるよう意図される着色インクのみを含んでもよく、第1のデバイスとは異なる第2のデバイスは、唇又は睫毛に適用されるよう意図される着色インクのみを含んでもよい。 【0209】 図14に表されるのは、本発明による化粧用アセンブリ80の別の例示的な実施形態である。前記アセンブリは、同じパッケージ内に、本発明によるデバイス1と、着色インクの全て又はいくつかと組み合わせてケラチン物質に適用されるよう意図される、追加の化粧用組成物81、特にメークアップ組成物も含む。 【0210】 図12及び図14の例では、パッケージは密閉され、インクの乾燥を防いでもよい。パッケージは、インクと基材以外の表面との接触を回避する手段と共に作製されてもよく、早すぎる転写のリスクを減少させてもよい。例えば、パッケージは、熱成形シェルを有し、この熱成形シェルの壁は、インクで覆われた基材のエリアからある距離を置いて延びる。 【実施例】 【0211】 下記の表で与えられる配合に対応する4つの着色インクを調製した。 【0212】 【表1】 【0213】 これらの組成物は、Canon印刷カートリッジ内に導入された後、Canon Prixma IP100インクジェットプリンタで使用され、このプリンタは、4つの領域を含むメークアップパレットを、たった1つのインクの層にそれぞれ対応する一律の色合いの形態で印刷するように構成されている。印刷は、商業用プリンタ用の透明なプラスチックシート(平滑面)上で、インクのそれぞれを独立して使用して行われる。 【0214】 それぞれの印刷の後、8分放置して、堆積した着色インクの全て又はいくつかを、特に微細ブラシを使用して採取し、皮膚のエリア、例えば腕に適用する。 【0215】 表現「…を含む」は、「少なくとも1つの…を含む」と同義的に理解されるべきである。表現「…から…の間」及び「…〜…の範囲」という用語は、上下値を含むと理解されるべきである。 【符号の説明】 【0216】 1 メークアップデバイス 2 基材 31、…、3n領域 41、…、4n着色インクの層 10 アプリケータ 201、…、20nインジケータ 60 化粧用アセンブ
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