光照射装置および光硬化材料処理装置

公开(公告)号:
JP6323238B2
公开(公告)日:
2018-05-16
申请号:
JP2014157730
申请日:
2014-08-01
授权日:
2018-04-20
受理局:
日本
专利类型:
授权发明
简单法律状态:
有效
法律状态/事件:
授权
IPC分类号:
F21S2/00 | B29C64/277 | B41J2/01 | F21W131/403 | F21Y115/10
战略新兴产业分类:
先进石化化工新材料
国民经济行业分类号:
C4350 | C3545 | C3871 | C3976
当前申请(专利权)人:
ウシオ電機株式会社
原始申请(专利权)人:
ウシオ電機株式会社
当前申请(专利权)人地址:
東京都千代田区
工商统一社会信用代码:
-
工商登记状态:
-
工商注册地址:
-
工商成立日期:
1946
工商企业类型:
-
发明人:
榎本 幸司 | 佐藤 匠 | 金端 祥寛 | 横川 佳久 | 岡崎 佳生 | 千石 典弘
代理机构:
-
代理人:
大井 正彦
摘要:
【課題】隣接する他の部位への光の照射が防止または抑制され、装置全体の小型化が可能な光照射装置およびこの光照射装置を備えた光硬化材料処理装置を提供する。 【解決手段】互いに直交する3つの方向をx方向、y方向およびz方向としたとき、複数の発光素子がx方向およびy方向に伸びる平面に沿ってx方向に並んだ状態で配置された長尺な光源部と、光源部に沿ってx方向に伸びる長尺な形状を有し、その長手方向の周面に、光源部からの光を受光する受光面および受光した光を出射する出射面を有する柱状レンズとを備え、光源部は、各発光素子の発光面の中心を含む、x方向およびz方向に伸びる第一の平面が、柱状レンズの中心軸を含む、x方向およびz方向に伸びる第二の平面に対してy方向に離間した平面に位置するよう配置され、柱状レンズの出射面からの光の方向が、第二の平面に対して第一の平面から離間する方向に傾斜している。 【選択図】図1
技术问题语段:
【発明が解決しようとする課題】 【0007】 そこで、本発明の目的は、隣接する他の部位に光が照射されることを防止または抑制することができ、しかも、装置全体の小型化を図ることができる光照射装置およびこの光照射装置を備えた光硬化材料処理装置を提供することにある。
技术功效语段:
【0012】本発明の光照射装置によれば、光源部および柱状レンズが特定の位置関係で配置されており、柱状レンズの出射面からの光の方向が、第二の平面に対して第一の平面から離間する方向に傾斜しているため、隣接する他の部位に光が照射されることを防止または抑制することができる。しかも、隣接する他の部位に対して、光照射装置を離間して配置することが不要であるため、装置全体の小型化を図ることができる。
权利要求:
【請求項1】 互いに直交する3つの方向をx方向、y方向およびz方向としたとき、 複数の発光素子がx方向およびy方向に伸びる平面に沿ってx方向に並んだ状態で配置されてなる長尺な光源部と、 前記光源部に沿ってx方向に伸びる長尺な形状を有し、その長手方向の周面に、前記光源部からの光を受光する受光面および受光した光を出射する出射面を有する柱状レンズとを備えてなり、 前記光源部は、各発光素子の発光面の中心を含む、x方向およびz方向に伸びる第一の平面が、前記柱状レンズの中心軸を含む、x方向およびz方向に伸びる第二の平面に対してy方向に離間した平面に位置するよう配置されており、 前記柱状レンズの出射面からの光の方向が、前記第二の平面に対して前記第一の平面から離間する方向に傾斜しており、 前記第一の平面に対して前記第二の平面とは反対側の領域に、前記光源部からの光を遮光する遮光体が設けられており、 前記遮光体における前記第二の平面側の端部が、前記第一の平面または当該第一の平面より第二の平面側に離間した平面内に位置されていることを特徴とする光照射装置。 【請求項2】 互いに直交する3つの方向をx方向、y方向およびz方向としたとき、 複数の発光素子がx方向およびy方向に伸びる平面に沿ってx方向に並んだ状態で配置されてなる長尺な光源部と、 前記光源部に沿ってx方向に伸びる長尺な形状を有し、その長手方向の周面に、前記光源部からの光を受光する受光面および受光した光を出射する出射面を有する柱状レンズとを備えてなり、 前記光源部は、各発光素子の発光面の中心を含む、x方向およびz方向に伸びる第一の平面が、前記柱状レンズの中心軸を含む、x方向およびz方向に伸びる第二の平面に対してy方向に離間した平面に位置するよう配置されており、 前記柱状レンズの出射面からの光の方向が、前記第二の平面に対して前記第一の平面から離間する方向に傾斜しており、 前記光源部における前記発光素子の各々には、当該発光素子の発光面を覆う半球形状の封止レンズが設けられており、前記封止レンズの中心軸が前記第一の平面から前記第二の平面側に並進した平面内に位置されていることを特徴とする光照射装置。 【請求項3】 光硬化材料を吐出する吐出部を備えたヘッド部と、前記ヘッド部に隣接して設けられた、請求項1または請求項2に記載の光照射装置とを備えてなり、 前記光照射装置は、前記柱状レンズの出射面からの光が前記ヘッド部から離間する位置に照射されるよう配置されていることを特徴とする光硬化材料処理装置。
技术领域:
【0001】 本発明は、例えばインクジェットプリンタや3Dプリンタなどに搭載される光照射装置およびこの光照射装置を備えた光硬化材料処理装置に関する。
背景技术:
【0002】 従来、印刷分野や電子工業分野などにおいては、処理対象物、例えば保護膜、接着剤、塗料、インク、フォトレジスト、樹脂、配向膜等に対して、硬化処理、乾燥処理、溶融処理、軟化処理、或いは改質処理などを行うために、特定の波長の光を放射する光照射装置が多用されている。 【0003】 例えば、特許文献1には、紫外線硬化型のインクを用いたインクジェットプリンタが開示されている。このインクジェットプリンタには、インクを射出するヘッド部と、このヘッド部に隣接して設置された光照射装置とが搭載されている。このようなインクジェットプリンタにおいては、ヘッド部には複数の吐出部が設けられている。そして、これらの吐出部から種々のインク(光硬化材料)が記録媒体に射出される。その後、記録媒体に射出されたインクに対して、光照射装置によって光が照射される。 【0004】 しかしながら、上記のインクジェットプリンタにおいては、長期間使用すると、吐出部からのインクの射出量が不安定になることがある。このような現象が生じる一因は、ヘッド部に隣接して配置された光照射装置からの光が、当該ヘッド部における吐出部に直接ないし間接的に照射されることにより、吐出部においてインクが硬化し その硬化物によって吐出部からのインクの射出が阻害されるためである。 特に、3Dプリンタを代表とする光造形装置においては、被照射面に立体構造物が形成される。そのため、得られる立体構造物によって光照射装置からの光が反射されることにより、その反射光が、ヘッド部における吐出部に照射されやすくなる。その結果、吐出部からの光硬化性材料の射出量が不安定になる現象が生じやすい、という問題がある。 【0005】 このような問題を解決するため、特許文献2には、光照射装置を、ヘッド部から距離Lだけ離間させると共に、当該光照射装置を傾斜させて配置することにより、光照射装置からの光が、当該ヘッド部における吐出部に照射されることを抑制するインクジェットプリンタが開示されている。 しかしながら、このインクジェットプリンタにおいては、光照射装置をヘッド部から相当に大きく離間させると共に傾斜して配置するため、装置全体が大型のものとなる、という問題がある。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0006】 【特許文献1】 特開2004-358769号公報 【特許文献2】 特開2009-226692号公報
发明内容:
【発明が解決しようとする課題】 【0007】 そこで、本発明の目的は、隣接する他の部位に光が照射されることを防止または抑制することができ、しかも、装置全体の小型化を図ることができる光照射装置およびこの光照射装置を備えた光硬化材料処理装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明の光照射装置は、互いに直交する3つの方向をx方向、y方向およびz方向としたとき、 複数の発光素子がx方向およびy方向に伸びる平面に沿ってx方向に並んだ状態で配置されてなる長尺な光源部と、 前記光源部に沿ってx方向に伸びる長尺な形状を有し、その長手方向の周面に、前記光源部からの光を受光する受光面および受光した光を出射する出射面を有する柱状レンズとを備えてなり、 前記光源部は、各発光素子の発光面の中心を含む、x方向およびz方向に伸びる第一の平面が、前記柱状レンズの中心軸を含む、x方向およびz方向に伸びる第二の平面に対してy方向に離間した平面に位置するよう配置されており、 前記柱状レンズの出射面からの光の方向が、前記第二の平面に対して前記第一の平面から離間する方向に傾斜しており、 前記第一の平面に対して前記第二の平面とは反対側の領域に、前記光源部からの光を遮光する遮光体が設けられており、 前記遮光体における前記第二の平面側の端部が、前記第一の平面または当該第一の平面より第二の平面側に離間した平面内に位置されていることを特徴とする。 【0010】 また、本発明の光照射装置は、互いに直交する3つの方向をx方向、y方向およびz方向としたとき、 複数の発光素子がx方向およびy方向に伸びる平面に沿ってx方向に並んだ状態で配置されてなる長尺な光源部と、 前記光源部に沿ってx方向に伸びる長尺な形状を有し、その長手方向の周面に、前記光源部からの光を受光する受光面および受光した光を出射する出射面を有する柱状レンズとを備えてなり、 前記光源部は、各発光素子の発光面の中心を含む、x方向およびz方向に伸びる第一の平面が、前記柱状レンズの中心軸を含む、x方向およびz方向に伸びる第二の平面に対してy方向に離間した平面に位置するよう配置されており、 前記柱状レンズの出射面からの光の方向が、前記第二の平面に対して前記第一の平面から離間する方向に傾斜しており、 前記光源部における前記発光素子の各々には、当該発光素子の発光面を覆う半球形状の封止レンズが設けられており、前記封止レンズの中心軸が前記第一の平面から前記第二の平面側に並進した平面内に位置されていることを特徴とする。 【0011】 本発明の光硬化材料処理装置は、光硬化材料を吐出する吐出部を備えたヘッド部と、前記ヘッド部に隣接して設けられた、上記の光照射装置とを備えてなり、 前記光照射装置は、前記柱状レンズの出射面からの光が前記ヘッド部から離間する位置に照射されるよう配置されていることを特徴とする。 【発明の効果】 【0012】 本発明の光照射装置によれば、光源部および柱状レンズが特定の位置関係で配置されており、柱状レンズの出射面からの光の方向が、第二の平面に対して第一の平面から離間する方向に傾斜しているため、隣接する他の部位に光が照射されることを防止または抑制することができる。しかも、隣接する他の部位に対して、光照射装置を離間して配置することが不要であるため、装置全体の小型化を図ることができる。
具体实施方式:
【0014】 以下、本発明の実施の形態について説明する。 図1は、本発明の光照射装置の一例における筐体を切断して示す斜視図であり、図2は、本発明の光照射装置の一例における筐体を切断して示す説明用断面図である。図において、 それぞれ矢印で示すx方向、y方向およびz方向は、互いに直交する3つの方向である。 この光照射装置1は、下面が開口する直方体状の筐体10を有する。図示の例の筐体10は、上面および下面がx方向(図2において紙面に垂直な方向)およびy方向に伸びる平面とされ、4つの側面のうち互いに対向する2つの側面がx方向およびz方向に伸びる平面、その他の互いに対向する2つの側面がy方向およびz方向に伸びる平面とされている。 【0015】 筐体10の内部には、x方向に伸びる長尺な光源部20が設けられている。光源部20の斜め下方には、光源部20に沿って伸びる長尺な形状を有する柱状レンズ30が設けられている。筐体10の開口には、それぞれ柱状レンズ30を挟持する第1の保持部材11および第2の保持部材12が設けられている。光源部20の上面には、例えばアルミニウムよりなるヒートシンク40が設けられている。このヒートシンク40には、それぞれ上方に突出する複数のフィン41が形成されている。また、ヒートシンク40の上方には、冷却ファン45が設けられている。 【0016】 光源部20は、長尺な矩形の基板21を有する。この基板21は、x方向およびy方向に伸びる平面に沿って、当該x方向に伸びる姿勢で配置されている。基板21の表面(図2において下面)には、矩形の板状の複数の発光素子25が、当該基板21の表面すなわちx方向およびy方向に伸びる平面に沿ってx方向に並んだ状態で配置されている。発光素子25の各々には、当該発光素子25の発光面を覆う半球形状の封止レンズ22が、基板21の表面から突出するよう設けられている。そして、光源部20は、各発光素子25の発光面が下方を向く姿勢で配置されている。 【0017】 光源部20において、基板21を構成する材料としては、窒化アルミニウム、アルミナセラミックス等のセラミックス材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂等の複合樹脂材料などを用いることができる。 また、封止レンズ22を構成する材料としては、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス等のガラス材料、あるいは、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの透光性樹脂材料などを用いることができる。 また、発光素子25としては、所要の光例えば紫外線を出射する発光ダイオードを用いることができる。 【0018】 この例の柱状レンズ30は、長手方向に垂直な断面が円形のものである。柱状レンズ30は、その長手方向(x方向)の周面における光源部20に対向する領域に、当該光源部20からの光を受光する受光面31を有し、当該周面における受光面31と反対側の領域に、受光された光を出射する出射面32を有する。図示の柱状レンズ30においては、後述する第1の保持部材11および第2の保持部材12から上方に露出する領域が受光面31とされ、第1の保持部材11および第2の保持部材12から下方に露出する領域が出射面32とされている。 柱状レンズ30を構成する材料としては、石英ガラスやホウ珪酸ガラスなどのガラス材料を用いることができる。 【0019】 第1の保持部材11および第2の保持部材12の各々は、柱状レンズ30に沿って伸びる長尺な板状の形状を有し、それぞれの長手方向(x方向)の一側面が互いに離間して対向するよう配置されている。図示の例では、第1の保持部材11および第2の保持部材12の各々における互いに対向する一側面は、柱状レンズ30の長手方向の周面の一部に適合する曲面とされている。そして、柱状レンズ30は、第1の保持部材11および第2の保持部材12の各々の一側面の間に挟持されている。 【0020】 そして、本発明の光照射装置1においては、光源部20は、各発光素子25の発光面の中心Pを含む、x方向およびz方向に伸びる第一の平面Fが、柱状レンズ30の中心軸Qを含む、x方向およびz方向に伸びる第二の平面Sに対してy方向に離間した平面に位置するよう配置されている。また、この例における第1の保持部材11は、光源部20からの光を遮光する遮光体としての機能を有する。具体的に説明すると、第1の保持部材11は、第一の平面Fに対して第二の平面Sとは反対側の領域に設けられている。また、第1の保持部材11は、y方向における第二の平面S側の端部が第一の平面Fまたは第一の平面Fより第二の平面S側に離間した平面上に位置するよう配置されている。これにより、光源部20から放射される光のうち、第一の平面Fに沿って進む光および第2の平面Sから離間する方向に進む光が、遮光体である第1の保持部材11によって遮光される。その結果、柱状レンズ30の出射面32からの光は、z方向に対して第一の平面Fから離間する方向に傾斜した方向に出射される。そして、柱状レンズ30の出射面32からの光は、x方向およびy方向に伸びる被照射面Wに照射される。 【0021】 以上において、第一の平面Fと第二の平面Sとの離間距離は、柱状レンズ30および遮光体である第1の保持部材11などの形状や寸法に応じて適宜設定されるが、y方向における柱状レンズ30の中心軸Qから第一の平面F側の周面までの距離(図示の例では柱状レンズ30の半径)の0.3〜1.5倍であることが好ましい。 また、第二の平面Sに対する発光素子25の発光面の中心Pと柱状レンズ30の中心軸Qとを最短で結ぶ直線のなす角は、例えば10〜60°である。 【0022】 このような光照射装置1によれば、光源部20および柱状レンズ30が特定の位置関係で配置されており、柱状レンズ30の出射面32からの光の方向が、z方向に対して第一の平面Fから離間する方向に傾斜しているため、一側(図2において左側)に隣接する他の部位に光が直接乃至間接的に照射されることを防止または抑制することができる。しかも、隣接する他の部位に対して、光照射装置1を大きく離間して配置することが不要であるため、装置全体の小型化を図ることができる。 【0023】 図4は、本発明の光照射装置の他の例における要部の構成を示す説明図である。この光照射装置の光源部20においては、各発光素子25の各々に設けられた封止レンズ22の各々は、その中心軸Lが第一の平面Fから第二の平面S側に並進した平面内に位置されるよう形成されている。その他の構成は、図1および図2に示す光照射装置と同様である。 封止レンズ22の中心軸Lと第一の平面Fとの離間距離は、発光素子25および封止レンズ22の寸法に応じて適宜設定されるが、封止レンズ22の半径の0.3〜0.7倍であることが好ましい。 【0024】 このような光照射装置によれば、図1および図2に示す光照射装置と同様の効果が得られる。 また、この光照射装置おいては、封止レンズ22の中心軸Lが、第一の平面Fから第二の平面S側に並進した平面内に位置されている。そのため、発光素子25から第一の平面Fに沿って進む光および第一の平面Fに対して第二の平面Sから離間する方向に進む光の一部が、封止レンズ22の表面において、第一の平面Fから第二の平面Sに接近する方向に屈折する。これにより、光源部20から放射される光のうち、遮光体によって遮光される光の量を小さくすることができる。そのため、光の利用効率の向上を図ることができる。 【0025】 図5は、本発明の光硬化材料処理装置の一例における構成の概略を示す説明図である。この光硬化材料処理装置は、インクジェットプリンタとして構成されたものであって、光硬化材料である紫外線硬化性のインクを記録媒体Mに吐出する複数の吐出部(図示省略)を備えた直方体状のヘッド部2を有する。このヘッド部2の両側の各々には、記録媒体Mに吐出された光硬化材料に対して紫外線を照射する光照射装置1が、当該ヘッド部2に隣接して配置されている。この光照射装置1は、図1および図2に示す構成のものである。また、図2を参照して説明すると、光照射装置1の各々は、柱状レンズ30の出射面32からの光がヘッド部2から離間する位置に照射されるよう配置されている。具体的には、光照射装置1の各々は、第一の平面F(図2参照)がヘッド部2に接近した姿勢で配置されている。また、ヘッド部2および光照射装置1の各々は、y方向に伸びるガイドレール5にy方向に移動自在に支持されている。 【0026】 この光硬化材料処理装置においては、記録媒体Mが、適宜の搬送手段(図示省略)によってx方向に間欠的に搬送される。そして、ヘッド部2をy方向に移動させながら、搬送された記録媒体Mに向かって、当該ヘッド部2の吐出部からインクを吐出させる。これにより、記録媒体Mにはインクが付着する。その後、記録媒体Mに付着したインクに、光照射装置1によって光が照射されることにより、当該インクが硬化して記録媒体Mに定着する。 【0027】 このような光硬化材料処理装置によれば、光照射装置1の各々における柱状レンズ30の出射面32からの光がヘッド部2から離間する位置に照射されるため、ヘッド部2の吐出部に光が照射されることを防止または抑制することができる。しかも、光照射装置1の各々をヘッド部2に対して離間して配置することが不要であるため、光硬化材料処理装置全体の小型化を図ることができる。 【0028】 以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、以下のような種々の変更を加えることが可能である。 (1)第2の保持部材12としては、柱状レンズ30に沿って伸びる長尺な形状のものの代わりに、例えば柱状レンズ30の長手方向の両端において挟持する構成のものを用いることができる。 (2)図6に示すように、第一の平面Fに対して第二の平面Sとは反対側の領域に、第1の保持部材11とは別個に、x方向(図6において紙面に垂直な方向)に伸びる長尺な形状を有する遮光体35が設けられていてもよい。このような遮光体35を設ける場合には、第1の保持部材11には、遮光体35としての機能が不要であるため、例えば柱状レンズ30の長手方向の両端において挟持する構成のものを用いることができる。 【0029】 (3)柱状レンズ30は、断面が円形のものに限られず、種々の形状のものを用いることができる。具体的には、柱状レンズ30としては、受光面31および出射面32において、光が第一の平面Fから離間する方向に屈折するものが好ましく、例えば図7に示すように、受光面31が平面で出射面32が凸面である形態のもの、図8に示すように、受光面31の一部が凸面で出射面32が平面である形態のものなどを用いることができる。 【0030】 (4)図9に示すように、光源部20は、それぞれx方向(図9において紙面に垂直な方向)に伸びる2つの基板21を有し、これらの基板21の各々の表面に、複数の発光素子25が、当該基板21の表面に沿ってx方向に並んだ状態で配置されてなるものであってもよい。このような構成の光源部20を用いる場合には、一の基板21に配置された各発光素子25の発光面の中心P1を含む、x方向およびz方向に伸びる第一の平面F1、並びに他の基板21に配置された各発光素子の発光面の中心P2を含む、x方向およびz方向に伸びる第一の平面F2の各々が、柱状レンズ30の中心軸Qを含む、x方向およびz方向に伸びる第二の平面Sに対してy方向に離間した平面に位置するよう配置されていればよい。 【0031】 (5)図10に示すように、第1の保持部材11の一側面と柱状レンズ30の周面との間に、光反射部材15を設けることができる。この光反射部材15は、第1の保持部材11の一側面に固定されていても、柱状レンズ30の周面に固定されていてもよい。光反射部材15を構成する材料としては、第1の保持部材11を構成するアルミニウムなどの金属の表面に金属多層膜を蒸着させたもの、またはポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂などを用いることができる。このような構成によれば、光反射膜15による反射光は、第二の平面Sに対して第一の平面Fから離間する方向に傾斜した方向に進む。そのため、光の利用効率の向上を図ることができる。 【0032】 (6)図11に示すように、第2の保持部材12の一側面と柱状レンズ30の周面との間に、光吸収部材16が形成されていてもよい。この光吸収部材16は、第2の保持部材16の一側面に固定されていても、柱状レンズ30の周面に固定されていてもよい。光吸収部材16を構成する材料としては、第2の保持部材12を構成するアルミニウムなどの金属の表面を黒アルマイト処理したもの、または、黒化したポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂などを用いることができる。 このような構成によれば、柱状レンズ30からの光が、第2の保持部材12の一側面によって反射されることがない。そのため、柱状レンズ30の出射面32から、第二の平面Sに対して第一の平面Fから離間する方向に傾斜した方向に進む光が照射されることを防止することができる。 【実施例】 【0033】 図4に示す構成に従って封止レンズを形成したこと以外は、図1および図2に示す構成に従い、下記の仕様の光照射装置を作製した。 光源部における基板は、材質が窒化アルミウニム、寸法が105mm×20mm×1.0mmである。発光素子は、ピーク波長が395nmの発光ダイオードであり、出力が700mW、寸法が1.0mm×1.0mm×0.1mmである。発光素子の数は25個であり、配置ピッチが4.0mmである。封止レンズは、材質がシリコーン樹脂、半径が1.1mmであり、中心軸Lと第一の平面Fとの離間距離が0.5mmとなるよう形成されている。 柱状レンズは、材質が石英ガラス、全長が110mm、直径が10mmであり、第一の平面Fと第二の平面Sとの離間距離が5mm、第二の平面Sに対する発光素子の発光面の中心Pと柱状レンズの中心軸Qとを最短で結ぶ直線のなす角が45°となるよう配置されている。また、第1の保持部材および第2の保持部材は、材質がアルミニウム、全長が110mmである。また、第1の保持部材は、y方向における第二の平面S側の端部が第一の平面F上に位置するよう配置されている。 【0034】 上記の光照射装置によって、柱状レンズからz方向に10mm離間した、x方向およびy方向に伸びる被照射面に光を照射した。そして、被照射面のy方向における照度分布を測定した。結果を図12に示す。 図12において、縦軸は相対照度である。また、横軸は、被照射面と第二の平面Sとが交差する基準線からのy方向の距離であり、第一の平面から離間する方向を正の値とし、これと反対の方向を負の値として示している。 【0035】 図12に示す結果から明らかなように、上記の光照射装置によれば、被照射面のy方向において、第二の平面Sから第一の平面Fと反対側の方向に15mm離間した位置に照度ピークを有する照射領域が形成される。また、被照射面のy方向において、第二の平面Sより第一の平面F側の領域の照度が実質的に0であることが確認された。 以上のことから、上記の光照射装置によれば、一側に隣接する他の部位に光が直接乃至間接的に照射されることを防止または抑制することができる。 【符号の説明】 【0036】 1 光照射装置 2 ヘッド部 5 ガイドレール 10 筐体 11 第1の保持部材 12 第2の保持部材 15 光反射部材 16 光吸収部材 20 光源部 21 基板 22 封止レンズ 25 発光素子 30 柱状レンズ 31 受光面 32 出射面 35 遮光体 40 ヒートシンク 41 フィン 45 冷却ファン F,F1,F2 第一の平面 L 封止レンズの中心軸 M 記録媒体 P 発光素子の発光面の中心 Q 柱状レンズの中心軸 S 第二の平面 W 被照射
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