IPC分类号:
A47C5/00 | A47C7/02
国民经济行业分类号:
C2190 | C2110 | C2120 | C2042 | C2130 | C2140
当前申请(专利权)人地址:
長野県上伊那郡宮田村137番地
发明人:
野溝 渉 | 池田 拓馬 | 飯島 久徳 | 堀内 和幸 | 堀木 敏幸
摘要:
土中に埋設することで生分解され、生分解されている間も別の用途に使用可能な、生分解性樹脂を用いて形成された椅子を提供すること。
【解決手段】椅子として使用可能である時期と、椅子としての使用を終えた時期とがあり、使用を終えた時期には、土中に一部または全部を埋設することで生分解され、生分解される段階において着座機能以外の役割を有することを特徴とする椅子(1)。
技术问题语段:
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に例示される椅子は、可撓性のある合成樹脂を用いることで簡素な構成でありながら快適な座り心地を実現している。しかし、座部、背部および脚部がそれぞれ異なる材料を用いて形成されており、また、それらの部品がネジやリベット等の固着具によって強固に固定されているため、完全な分別廃棄は困難であった。さらに、分別せずに焼却もしくは埋め立て処分する場合、二酸化炭素の排出やプラスチック埋め立てによる土壌·海洋汚染等の環境負荷が大きいという課題があった。
【0005】
これに対し、特許文献2に例示される椅子は、全ての構成部品が植物由来樹脂のポリトリメチレンテレフタレートのみを用いて形成されており、廃棄する際に分別する必要がない。しかし、ポリトリメチレンテレフタレートは、自然環境下では分解されず、埋め立て処分する場合、廃棄物として土中で長期間形状を保ったまま存在するという課題があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、土中に埋設することで生分解され、生分解されている間も別の用途に使用可能な、生分解性樹脂を用いて形成された椅子を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
【0008】
本発明に係る椅子は、椅子として使用可能である時期と、椅子としての使用を終えた時期とがあり、使用を終えた時期には、土中に一部または全部を埋設することで生分解され、生分解される段階において着座機能以外の役割を有することを特徴とする。
【0009】
これによれば、不要になった、もしくは、着座具として使用できなくなった椅子は、土中に埋設するだけで樹脂の有する生分解性によって経時的に水と二酸化炭素とに生分解される(すなわち、自然に還る)ため、廃棄に伴う環境負荷を低減することができる。さらに、生分解されている間も植物栽培容器等として使用することができる。
【0010】
また、座部は、中空構造であることが好ましい。これによれば、座部の内部に土を充填可能な構造とすることで、座部の内部からも生分解が進行するため、生分解にかかる時間を短縮することができる。
【0011】
また、前記座部は、表面に通水穴が穿設されていることが好ましい。これによれば、座部の内部に充填された土へ水分を供給できるため、生分解に適した土壌環境とすることができる。
【0012】
また、前記生分解性樹脂として酢酸セルロースを用いて形成されていることが好ましい。これによれば、酢酸セルロースは、木材や綿花等の植物バイオマスから得られたセルロースを主たる原料とするため環境負荷が低く、また、他の汎用樹脂よりも優れた生分解性を有するため、生分解にかかる時間を短縮することができる。さらに、成形品の強度を高めることができ、射出成形や3Dプリンタによる成形性にも優れている。
【0013】
また、前記座部および脚部は、肉厚4mm~6mmであることが好ましい。これによれば、椅子の強度を維持しつつ、速やかに生分解させることができる。
【0014】
また、生分解性樹脂を用いて形成されており、座部と脚部とを備えて人が着座する椅子として使用可能であると共に、前記座部もしくは前記脚部の一方が地面を構成する土中に埋設される土中埋設部となることにより、地面上に物を支持もしくは収容する支持具として使用可能であり、前記支持具として使用される状態において、前記土中埋設部が経時的に生分解される構成であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、土中に埋設することで生分解され、生分解されている間も別の用途に使用可能な、生分解性樹脂を用いて形成された椅子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る椅子の例を示す斜視図である。
【図2】図1の椅子を倒立させた状態の例を示す斜視図である。
【図3】図1の椅子の座部の例を示す側面図および底面図である。
【図4】図1の椅子の脚部の例を示す側面図および底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本発明の実施形態に係る椅子1の例を示す斜視図である。また、図2は、椅子1を倒立させた状態の例を示す斜視図である。また、図3(a)は、座部10の右側面図であり、図3(b)は、その底面図である。また、図4(a)は、脚部20の右側面図であり、図4(b)は、その底面図である。なお、説明の便宜上、図中において矢印により椅子1の前後、左右および上下方向を示している。また、各実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0018】
この椅子1は、生分解性樹脂を用いて形成されている、人が着座するための着座具である。土中に埋設することで生分解され、その間、着座具とは別の用途に使用可能な器具となる。
【0019】
具体的な構成例として、椅子1は、座部10と脚部20とを備えている。座部10と脚部20とは、それぞれに形成された接続部12、22を介して接続·分離が可能である。一例として、一方の接続部(例えば、座部10の接続部12)に他方の接続部(例えば、脚部20の接続部22)を差し込んで嵌合接続する構成や、接続部12、22にネジ構造を設けて螺合接続する構成とすることができる(不図示)。また、座部10と脚部20とは、必ずしも分離されて別々に形成されている必要はなく、座部10と脚部20とが一体形成されている構成としてもよい(不図示)。
【0020】
座部10は、一例として、平面視において円形状をなし、座面14と、座面14の周縁から立設された周壁16とが一体形成されたシェル構造を有している。座面14の上面14aは、着座者の臀部および大腿部との接触面であり、着座者を下方から支持する。本実施形態においては、座り心地を良くするために、着座者の臀部および大腿部の形状に沿うようになだらかな凹状に形成されている。また、前方(着座者の足側)から後方(着座者の背中側)に向かって周壁16を嵩上げすることで、背中を預ける背凭れと肘を載せる肘掛けとが形成され
技术功效语段:
【0015】本発明によれば、土中に埋設することで生分解され、生分解されている間も別の用途に使用可能な、生分解性樹脂を用いて形成された椅子を提供することができる。
权利要求:
【請求項1】
椅子として使用可能である時期と、椅子としての使用を終えた時期とがあり、使用を終えた時期には、土中に一部または全部を埋設することで生分解され、生分解される段階において着座機能以外の役割を有すること
を特徴とする椅子。
【請求項2】
座部は、中空構造であること
を特徴とする請求項1記載の椅子。
【請求項3】
前記座部は、表面に通水穴が穿設されていること
を特徴とする請求項2記載の椅子。
【請求項4】
酢酸セルロースを用いて形成されていること
を特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の椅子。
【請求項5】
座部および脚部は、肉厚4mm~6mmであること
を特徴とする請求項1記載の椅子。
【請求項6】
生分解性樹脂を用いて形成されており、
座部と脚部とを備えて人が着座する椅子として使用可能であると共に、
前記座部もしくは前記脚部の一方が地面を構成する土中に埋設される土中埋設部となることにより、地面上に物を支持もしくは収容する支持具として使用可能であり、
前記支持具として使用される状態において、前記土中埋設部が経時的に生分解される構成であること
を特徴とする椅子。
技术领域:
】
【0001】
本発明は、生分解性樹脂を用いて形成される椅子に関する。
【
背景技术:
】
【0002】
オフィスや教育施設等において使用される従来の椅子は、木、樹脂、金属等を主たる材料とする様々な部品が組み合わさって構成されており、それぞれの部品は、ネジやボルト等を用いた機械的接合によって複雑·強固に固定されている(特許文献1:特開2017-169965号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】
特開2017-169965号公報
【特許文献2】
特開2004-141515号公報
【
发明内容:
】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に例示される椅子は、可撓性のある合成樹脂を用いることで簡素な構成でありながら快適な座り心地を実現している。しかし、座部、背部および脚部がそれぞれ異なる材料を用いて形成されており、また、それらの部品がネジやリベット等の固着具によって強固に固定されているため、完全な分別廃棄は困難であった。さらに、分別せずに焼却もしくは埋め立て処分する場合、二酸化炭素の排出やプラスチック埋め立てによる土壌·海洋汚染等の環境負荷が大きいという課題があった。
【0005】
これに対し、特許文献2に例示される椅子は、全ての構成部品が植物由来樹脂のポリトリメチレンテレフタレートのみを用いて形成されており、廃棄する際に分別する必要がない。しかし、ポリトリメチレンテレフタレートは、自然環境下では分解されず、埋め立て処分する場合、廃棄物として土中で長期間形状を保ったまま存在するという課題があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、土中に埋設することで生分解され、生分解されている間も別の用途に使用可能な、生分解性樹脂を用いて形成された椅子を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
【0008】
本発明に係る椅子は、椅子として使用可能である時期と、椅子としての使用を終えた時期とがあり、使用を終えた時期には、土中に一部または全部を埋設することで生分解され、生分解される段階において着座機能以外の役割を有することを特徴とする。
【0009】
これによれば、不要になった、もしくは、着座具として使用できなくなった椅子は、土中に埋設するだけで樹脂の有する生分解性によって経時的に水と二酸化炭素とに生分解される(すなわち、自然に還る)ため、廃棄に伴う環境負荷を低減することができる。さらに、生分解されている間も植物栽培容器等として使用することができる。
【0010】
また、座部は、中空構造であることが好ましい。これによれば、座部の内部に土を充填可能な構造とすることで、座部の内部からも生分解が進行するため、生分解にかかる時間を短縮することができる。
【0011】
また、前記座部は、表面に通水穴が穿設されていることが好ましい。これによれば、座部の内部に充填された土へ水分を供給できるため、生分解に適した土壌環境とすることができる。
【0012】
また、前記生分解性樹脂として酢酸セルロースを用いて形成されていることが好ましい。これによれば、酢酸セルロースは、木材や綿花等の植物バイオマスから得られたセルロースを主たる原料とするため環境負荷が低く、また、他の汎用樹脂よりも優れた生分解性を有するため、生分解にかかる時間を短縮することができる。さらに、成形品の強度を高めることができ、射出成形や3Dプリンタによる成形性にも優れている。
【0013】
また、前記座部および脚部は、肉厚4mm~6mmであることが好ましい。これによれば、椅子の強度を維持しつつ、速やかに生分解させることができる。
【0014】
また、生分解性樹脂を用いて形成されており、座部と脚部とを備えて人が着座する椅子として使用可能であると共に、前記座部もしくは前記脚部の一方が地面を構成する土中に埋設される土中埋設部となることにより、地面上に物を支持もしくは収容する支持具として使用可能であり、前記支持具として使用される状態において、前記土中埋設部が経時的に生分解される構成であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、土中に埋設することで生分解され、生分解されている間も別の用途に使用可能な、生分解性樹脂を用いて形成された椅子を提供することができる。
【
具体实施方式:
】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本発明の実施形態に係る椅子1の例を示す斜視図である。また、図2は、椅子1を倒立させた状態の例を示す斜視図である。また、図3(a)は、座部10の右側面図であり、図3(b)は、その底面図である。また、図4(a)は、脚部20の右側面図であり、図4(b)は、その底面図である。なお、説明の便宜上、図中において矢印により椅子1の前後、左右および上下方向を示している。また、各実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0018】
この椅子1は、生分解性樹脂を用いて形成されている、人が着座するための着座具である。土中に埋設することで生分解され、その間、着座具とは別の用途に使用可能な器具となる。
【0019】
具体的な構成例として、椅子1は、座部10と脚部20とを備えている。座部10と脚部20とは、それぞれに形成された接続部12、22を介して接続·分離が可能である。一例として、一方の接続部(例えば、座部10の接続部12)に他方の接続部(例えば、脚部20の接続部22)を差し込んで嵌合接続する構成や、接続部12、22にネジ構造を設けて螺合接続する構成とすることができる(不図示)。また、座部10と脚部20とは、必ずしも分離されて別々に形成されている必要はなく、座部10と脚部20とが一体形成されている構成としてもよい(不図示)。
【0020】
座部10は、一例として、平面視において円形状をなし、座面14と、座面14の周縁から立設された周壁16とが一体形成されたシェル構造を有している。座面14の上面14aは、着座者の臀部および大腿部との接触面であり、着座者を下方から支持する。本実施形態においては、座り心地を良くするために、着座者の臀部および大腿部の形状に沿うようになだらかな凹状に形成されている。また、前方(着座者の足側)から後方(着座者の背中側)に向かって周壁16を嵩上げすることで、背中を預ける背凭れと肘を載せる肘掛けとが形成されている。なお、これらの構成に限定されるものではなく、変形例として、スツールのように全体がフラットな形状や、反対に全体が底深い形状としてもよい(不図示)。
【0021】
また、座部10は、中空構造であることが好ましい。これによれば、座部10を土中に埋設する際、接続部12もしくは後述する通水穴18から座部10の内部に土を充填することができる。したがって、座部10の内部からも生分解が進行し、生分解にかかる時間を短縮できる。また、座面形状や設計強度にもよるが、一例として、座面14(上面14aおよび下面14b)は、肉厚4mm~6mmとすることが好ましい。これによれば、椅子の強度を維持しつつ、速やかに生分解させることができる。
【0022】
さらに、座部10の表面には、通水穴18が穿設されていることが好ましい。これによれば、座部10の内部に充填された土に水分を供給できる。したがって、生分解に適した土壌環境とすることができる。本実施形態においては、座面14の下面14bに紡錘形の通水穴18が周方向に等間隔で計10ヶ所穿設されているが、その形状および数は、これに限定されるものではない。また、通水穴18は、下面14bではなく上面14aに配設される構成としてもよく、下面14bと上面14aの両面に配設される構成としてもよい。さらに、周壁16に配設される構成としてもよい。
【0023】
脚部20は、花冠状の脚24(一例として5本脚としているが、これに限定されるものではない)と接続部22とが一体形成されている。また、座部10と同様、肉厚4mm~6mmとすることが好ましい。なお、この構成に限定されるものではなく、変形例として、複数本の棒状の脚(3本脚、4本脚もしくはそれ以上でもよい)を備える構成や、逆U字型の右脚および左脚(もしくは前脚および後脚)を備える構成としてもよい。
【0024】
ここで、椅子1に用いられる生分解性樹脂について説明する。生分解性樹脂とは、自然環境中に存在する微生物によって樹脂成分が消費され、水と二酸化炭素とに生分解される(すなわち、自然に還る)樹脂である。生分解性樹脂としては、例えば、微生物産生系(ポリヒドロキシアルカノエート、バクテリアセルロース等)、天然物系(デンプン、酢酸セルロース等)、化学合成系(ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリビニルアルコール、ポリグリコール酸等)等を用いることができるが、本実施形態においては、椅子1の全ての構成部品が酢酸セルロースを用いて形成されている。これによれば、酢酸セルロースは、木材や綿花等の植物バイオマスから得られたセルロースを主たる原料とするため環境負荷が低く、また、他の汎用樹脂よりも優れた生分解性を有するため、生分解にかかる時間を短縮することができる。さらに、成形品の強度を高めることができ、射出成形や3Dプリンタによる成形性にも優れている。
【0025】
樹脂成形方法は、特に限定されず、射出成形やブロー成形等の一般的な方法で形成されてもよいが、3Dプリンタによる造形であれば金型が不要であり、様々な体型に適合した設計が可能なため、教育、医療、福祉等の分野において好適な形状に形成できる。
【0026】
椅子1は、一例として、学校等の教育施設における生徒用の椅子や、オフィスや多目的ホール等のオープンミーティングエリアの椅子として使用される。耐用年数(想定としては5年~10年)の超過や破損により、着座具としての使用が困難な状態となると、以下に示す使用例のように、植物栽培容器として再利用される。なお、椅子1の状態(著しい破損や汚損等)によっては、再利用せずにそのまま土中へ埋設廃棄してもよい。
【0027】
(使用例)
先ず、椅子1の座部10と脚部20とを分離する。座部10を上下方向に倒立させ、当該内部に接続部12もしくは通水穴18から土を充填し、径方向の略中心位置に植物の種や苗を植え付ける。次いで、座部10に脚部20を再接続し(このとき、椅子1は上下方向に倒立した状態である)、座部10を土中埋設部として土中に埋設する。これにより、脚部20が地上へ突き出された状態となり、脚24によって四方を取り囲まれた略逆円錐台状の内部空間26が形成される。
【0028】
この構成によれば、当該内部空間26によって、座部10に植え付けられた種や苗を、風雨や動物等の外部環境から保護することができる。また、容器(椅子1)内の保温効果や、座部10に充填された土の保水効果を期待できるため、植物の生育に良好な環境を整えることができる。さらに、ツタやつる性植物を植え付ける場合には、脚24に這わせて生育させることができる。このように、椅子1は、ポット、プランター、支柱、支持具、保護材等を兼用する植物栽培容器として使用することができる。なお、土中埋設部(座部10)は、埋設された土中で1年~3年程度で完全に生分解され、地上の脚部20は、日光(特に紫外線)、風雨、給水等に起因する劣化によって部分的な剥落や腐朽が生じて地上に崩落した後に生分解される。これらはあくまでも一例に過ぎず、椅子1を倒立させずに脚部20を土中埋設部として使用してもよいし、座部10もしくは脚部20の全部分ではなく一部分だけを土中埋設部として使用してもよい。また、例示した植物栽培容器以外のガーデニング用品や、さらに別の用途に使用してもよい。
【0029】
以上、説明した通り、本発明によれば、土中に埋設することで生分解され、生分解されている間も別の用途に使用可能な、生分解性樹脂を用いて形成された椅子を提供することが可能である。
【0030】
換言すれば、本発明は、生分解性樹脂を用いて形成されており、座部10と脚部20とを備えて人が着座する椅子として使用可能であると共に、座部10もしくは脚部20の一方が地面を構成する土中に埋設される土中埋設部となることにより、地面上に物を支持もしくは収容する支持具として使用可能であり、支持具として使用される状態において、土中埋設部が経時的に生分解される構成であることを特徴とする椅子および支持具の兼用具1に係る創作であるとも言える。
【0031】
さらに詳しくは、椅子および支持具の兼用具(以下、単に「兼用具」と記載する)1が椅子として使用される場合、図1のように、座部10が上方、脚部20が下方となり、脚24が地面に接地するように設置される。着座者は、座部10の座面14に腰を掛けることができる。
【0032】
また、兼用具1が地面上に物を支持もしくは収容する支持具として使用される場合、図2のように、座部10が下方、脚部20が上方となるように上下反転した倒立して設置される。このとき、座部10は、土中に埋設される土中埋設部となり、脚部20は、地上へ突き出される支持·収容部となる。土中埋設部(座部10)は、土中に埋設されることで樹脂の有する生分解性によって1年~3年程度で水と二酸化炭素とに生分解される。なお、兼用具1は、必ずしも倒立して設置される必要はなく、脚部20を土中埋設部、座部10を支持·収容部としてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 椅子(椅子および支持具の兼用具)
10 座部
12 接続部
14 座面
14a 上面
14b 下面
16 周壁
18 通水穴
20 脚部
22 接続部
24 脚
26 内部空間