立体網目型払拭体及び立体網目型清掃具

公开(公告)号:
JP2018068764A
公开(公告)日:
2018-05-10
申请号:
JP2016213626
申请日:
2016-10-31
授权日:
-
受理局:
日本
专利类型:
发明申请
简单法律状态:
失效
法律状态/事件:
驳回
IPC分类号:
A47L13/16
战略新兴产业分类:
-
国民经济行业分类号:
C2049 | C4111 | C2043
当前申请(专利权)人:
株式会社ダスキン
原始申请(专利权)人:
株式会社ダスキン
当前申请(专利权)人地址:
大阪府吹田市豊津町1番33号
工商统一社会信用代码:
-
工商登记状态:
其他
工商注册地址:
-
工商成立日期:
1963-02-04
工商企业类型:
-
发明人:
西村 和竹 | 荻野 文敏
代理机构:
-
代理人:
三木 久巳
摘要:
【課題】本発明は、立体布帛を用いて表面開口率を90%以上の払拭体及び清掃具を提供する。 【解決手段】本発明の立体網目型清掃具1は、払拭体として立体布帛31が使用され、多数の網目41を略周期的に平面状に配列した網目層40が間隔層42を介して2層積層されており、前記2層の網目層40、40は相互に同形の上側の網目41と下側の網目41が上下に連通するように配置されており、上下に連通した網目41と網目41を形成する2個の環状糸44、44が複数本の連結糸45で連結されて連結糸側面46が形成され、網目41と網目41及び連結糸側面46により内部空間47を有した立体網目32が形成され、上側の網目41及び/又は下側の網目41の開口面43から塵埃を捕集して前記立体網目32の内部空間47に大量に塵埃を保持することを特徴とする。 【選択図】図1
技术问题语段:
【発明が解決しようとする課題】 【0010】 前述したように、特許文献1では、不織布に開口部103をウォータージェットやニードルパンチで開口するものであるから、開口部の個数に限界があり、多数の開口部の全開口面積の不織布全面積に対する比率、即ち表面開口率が50%を限界とすることである。しかも、不織布では厚さも薄く、開口部に蓄積保持できる塵埃量はかなり少なく、清掃性能が不十分という欠点がある。 【0011】 また、特許文献2では、表面開口率が5〜50%に過ぎず、しかも交絡不織布の厚さは、経験上2mm程度が限界であるという点が掲げられる。その結果、清掃用モップを作製して床面を清掃しても、開口部に保持できる塵埃量が少なく、清掃性能の不十分性が指摘される。 【0012】 更に、特許文献3では、どれだけ頑張っても、表面開口率は50%未満であり、厚みは3mm以下であるから、開口部に保持できる塵埃量が少な過ぎ、清掃性能が不十分である。 【0013】 他方、特許文献4の立体編物積層体は、自動車、鉄道車両、航空機、チャイルドシート、ベビーカー等の乗り物用のクッション材、事務用、寝具、ベッドパッド、マットレス、床ずれ防止マット、家具、枕、座布団等のクッション材に使用されるものであり、清掃具の払拭体への利用は全く意図されていない、ことが明らかである。 【0014】 同様に、特許文献5の立体織編地は、下水道施設,厨房除害施設,汚水槽などの腐食性雰囲気、例えば、硫化水素雰囲気に曝されるコンクリート構造物を保護するコンクリート防食用ライニングシートとして使用されるものであり、清掃具の払拭体への利用は全く考慮されていない、ことが明らかである。 【0015】 従って、本発明は、立体織物や立体編物などの立体布帛を従来全く予想もされていなかった清掃具の払拭体に利用し、払拭体に多数形成された穴による表面開口率を90%以上に調整し、しかも穴の深さを深浅自在に調整して、被清掃面の塵埃を大量に捕集できると同時に、大量の塵埃を穴の中に蓄積保持でき、しかも保持した塵埃を塵埃吸引装置により吸引して清浄化できる清掃用の立体網目型払拭体及びそれを利用した立体網目型清掃具を提供するものである。
技术功效语段:
【0029】本発明の第1の形態によれば、清掃具に取着されて払拭清掃に使用される払拭体において、前記払拭体として立体布帛が使用され、前記立体布帛では、多数の網目を略周期的に平面状に配列した網目層が間隔層を介して2層積層されており、前記2層の網目層は相互に同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置された立体網目型払拭体が提供される。本願発明では、立体編物や立体織物などと称される立体布帛から払拭体を構成するところに特徴点を有する。一般の織物、編物、不織布は厚さが薄いため、清掃用の払拭体に利用しても、払拭体の厚みの内部に塵埃を蓄積保持することは極めて難しい。これに対し、立体布帛では、厚みを厚薄自在に調整でき、その厚みの内部に捕集した塵埃を蓄積保持できる利点がある。立体布帛の従来利用技術では、特許文献4、5のように、立体布帛の厚みの弾縮性を利用することに集中していたが、本願発明は、厚みの中に塵埃を捕集し蓄積保持する特徴点に着眼したものであり、本願発明者は、上記新規特性に着目して本願発明を想到したものである。前記立体布帛では、多数の網目を略周期的に平面状に配列した網目層が間隔層だけ離隔して2層積層されており、しかも前記2層の網目層は相互に同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置されている特徴がある。網目の形状は、四角形や六角形や円などの種々の形状が繊維をリング状(下で云う環状糸)に織編みして形成されており、同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置されている。従って、上側の網目から下側の網目を透視すると、途中には障害物が無く、この内部空間に塵埃を蓄積保持することができる。 【0030】また、本発明の第1の形態によれば、上下に連通した上側の網目と下側の網目を形成する2個の環状糸が複数本の連結糸で相互に周回状に連結されて連結糸側面が形成されており、前記間隔層は前記連結糸側面を内部に含んで構成されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目及び連結糸側面により立体網目が形成される点に特徴を有する。上述したように、網目は繊維により環状に成形された環状糸から形成されており、上側の網目も下側の網目も同様である。従って、2個の環状糸が上下に離隔して配置されており、これら2個の環状糸を多数本の連結糸で上下に連結し、しかも多数本で周回状に連結している。つまり、上下に離隔した2個の環状糸の全周が多数の連結糸により連結され、多数の連結糸による連結糸側面が形成されることになる。例えば、環状糸が六角形であれば、六面の小側面が存在し、連結糸により小側面が連結糸小側面になり、六面の連結糸小側面により全側面である連結糸側面が形成されることになる。前記連結糸側面は上側の網目層と下側の網目層の間に存在し、前記間隔層はこの連結糸側面を内部に含んで構成されることになる。即ち、間隔層は略周期的に配置される多数の連結糸側面を内部に含んで構成されることになる。そして、上下に連通した上側の網目と下側の網目及び連結糸側面により立体網目が形成される点に特徴を有する。上側の網目と下側の網目とは上下の環状糸のことであり、上下の環状糸と連結糸側面により立体網目と称する筒状体が形成される。この立体網目では、上下の環状糸は開口面を形成し、連結糸側面は連結糸の太さだけ側面の一部に閉鎖が生じるが、連結糸と連結糸の間は開口されている。従って、連結糸の本数が多くなると、側面開口率が小さくなり、逆に連結糸の本数が少なくなると、側面開口率が大きくなる関係を有する。これらの場合に、多数の連結糸は略等間隔に側面に連結固定され、連結糸と連結糸の間にスリット状の微小側面開口部が形成され、これらの微小側面開口部が個数だけ足し合わされて側面開口部を形成する。側面の全面積に対する側面開口部の面積の比率が側面開口率を与える。 【0031】更に、本発明の第1の形態によれば、前記立体網目では内部空間を有し且つ上側の網目と下側の網目に開口面を有し、前記清掃具で清掃すると前記網目の開口面から塵埃を捕集して前記立体網目の内部空間に塵埃を保持する立体網目型払拭体が提供される。前述したように、前記立体網目では、上側の網目と下側の網目の環状糸以外の部分は開口面として開口されており、上側の網目又は下側の網目を被清掃面に接触させながら清掃すると、この開口面を介して塵埃を捕集することができる。また、環状糸は糸の太さだけの閉鎖率しか有しておらず、開口面による表面開口率は90%以上であり、大量の塵埃を誘導捕集することが可能である。また、前記立体網目では内部空間を有し、この内部空間に塵埃を蓄積保持することができる。しかも、側面は多数の連結糸からなる連結糸側面となっており、連結糸の本数により、側面開口率が0%〜100%まで調整できる。即ち、多数の連結糸で側面を完全に閉鎖すれば、側面開口率は0%になる。また、連結糸を完全にゼロ本にすれば、側面開口率は100%になる。連結糸の本数を制御すれば、側面開口率は0%〜100%まで調整できるのである。側面開口率は連結糸の太さと本数の両者に依存する。 【0032】また更に、本発明の第1の形態によれば、側面開口率が20%〜80%のときに、本願発明の立体網目型払拭体を最適化でき、有効な清掃具を提供することができる。後述するように、本発明者の実験によれば、側面開口率が20%〜80%のときに、塵埃捕集量が実用に耐えることが分かった。また、塵埃捕集量が最大になるのは、上記実験では側面開口率が50%前後のときであったが、更に詳細研究により、最大塵埃捕集量の側面開口率は変動すると思われる。しかし、側面開口率が20%〜80%が有効であることは重要な結果を与え、且つ30%〜70%のときにはより効率的であることが分かった。また、再度記すが、本発明では表面開口率を90%以上にすることは容易であり、特許文献1〜特許文献3の従来技術では、表面開口率が50%以下でしかないのと比較すると、本願発明が画期的な清掃具を提供していることが分かる。それに加えて、側面開口率が20%〜80%、より望ましくは30%〜70%のときに立体網目の内部空間に蓄積保持できる塵埃量が大きくなることが、本発明者の研究により初めて明らかになった。 【0033】本発明の第2の形態によれば、前記上側の網目の開口面及び前記下側の網目の開口面のいずれか一方を閉鎖糸で閉鎖面とし、他方を開口面のままとし、前記開口面から塵埃を捕集して内部空間に塵埃を保持し、前記内部空間に保持された塵埃が前記閉鎖面から放出され難くした立体網目型払拭体を提供できる。上側の網目と下側の網目の両方が開口面を有する場合には、一方の開口面から捕集された塵埃が他方の開口面から逃散してゆくこともあり得る。その場合には、内部空間に蓄積保持される塵埃が減量することになる。そこで、本形態では、他方の開口面を閉鎖糸で閉鎖して閉鎖面とすれば、内部空間に蓄積された塵埃は閉鎖面から逃散することが無くなり、逆に塵埃の減量を防止して蓄積保持できる塵埃量の増大を図ることが可能になる。開口面を閉鎖糸で閉鎖するには、一本の閉鎖糸を開口面の真中に配置するだけでもよいし、複数本の閉鎖糸で閉鎖してもよいし、多数の閉鎖糸により完全遮断してもよい等、種々の形態をとることができる。塵埃には砂のような粒子成分だけでなく、特に家庭ごみの多くは糸屑も多く、一本だけで遮断できる塵埃も多い。閉鎖糸の形態は状況に応じて可変である。 【0034】本発明の第3の形態によれば、清掃具に取着されて払拭清掃に使用される払拭体において、前記払拭体として立体布帛が使用され、前記立体布帛では、多数の網目を略周期的に平面状に配列した網目層を間隔層を介して3層以上積層することにより前記間隔層が2層以上積層状態で存在する立体網目型払拭体が提供される。本形態では、立体布帛が網目層-間隔層-網目層-間隔層-網目層··といった具合に構成されており、換言すれば3層以上の網目層と2層以上の間隔層からなる多重の立体布帛で構成された立体網目型払拭体が対象となる。立体編成や立体織成の装置では、連続的に積み上げながら多層に編織成できるから、全ての網目層が同じ太さで形成することができ、最上層と最下層と中間層の網目層の全てが同等の構造を有している。他方、第1形態では、網目層-間隔層-網目層からなる最小単位の立体布帛が対象とされていた。この最小単位の立体布帛を2段以上重ねて本形態の多重の立体布帛を構成してもよい。この場合には、網目層-間隔層-網目層と網目層-間隔層-網目層を重ねるから、網目層-間隔層-網目層·網目層-間隔層-網目層··となり、最下面と最上面の網目層を除いて、中間の網目層が網目層·網目層のように太くなる傾向を有する。以上のように構成すれば、立体布帛の厚さを厚薄自在に調整でき、内部に貯蔵保持できる塵埃量の増大化を図ることができる。 【0035】また、本発明の第3の形態によれば、隣り合う2層の網目層は相互に同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目を形成する2個の環状糸が複数本の連結糸で相互に周回状に連結されて連結糸側面が形成され、前記間隔層は前記連結糸側面を内部に含んで構成された立体網目型払拭体が提供される。しかも、上下に連通した上側の網目と下側の網目及び連結糸側面により立体網目が形成され、前記立体網目では内部空間を有し且つ上側の網目と下側の網目に開口面を有し、一つの間隔層では多数の前記立体網目が略周期的に配列して構成されており、内部空間に塵埃を保持する立体網目型払拭体が提供できる。以上の構成は、第1形態で提供される立体網目型払拭体と同じ構成であるから、第1形態が有する作用·効果を当然に発現する者であり、第1形態での記載を参酌してここではその記載を省略する。 【0036】更に、本発明の第3の形態によれば、前記間隔層が2層以上積層されることにより、前記立体網目が直上に2個以上積層されて拡大立体網目が形成され、前記拡大立体網目では2個以上の前記内部空間が連通状に積層された拡大内部空間が形成され、しかも最上面の網目と最下面の網目に開口面を有し、多数の拡大立体網目が略周期的に配列して構成された立体網目型払拭体が提供できる。第1形態で説明した立体網目の2個以上が直上に積層されて、2個以上の立体網目の合成体である拡大立体網目が構成される。個々の立体網目は内部空間を有しているから、これらの内部空間が合成された拡大内部空間が拡大立体網目の内部に形成されることになる。障害物が存在しない内部空間の2個以上が連通状態で合成されて拡大内部空間が形成されているから、拡大内部空間の内部にも障害物は存在していない。拡大内部空間の最上面の網目と最下面の網目にはそれぞれ開口面が存在するから、最上面の網目の開口面から最下面の網目の開口面を見ると、大きな拡大内部空間が透視できる。被清掃面に最上面の開口面又は最下面の開口面を接触させて清掃作業を行うと、前記開口面から塵埃を捕集して、拡大内部空間が一杯になるまで塵埃を蓄積保持することができる。従って、当該立体布帛を立体網目型払拭体として利用した清掃具では、前記清掃具で清掃すると前記拡大立体網目の開口面から塵埃を捕集して前記拡大立体網目の拡大内部空間に塵埃を大量に蓄積保持することができる立体網目型払拭体を実現することができた。 【0037】また更に、本発明の第3の形態では、拡大立体網目の側面は、個々の立体網目の連結糸側面が上下に連続した拡大連結糸側面から構成されている。従って、拡大立体網目は最上面の網目と最下面の網目と拡大連結糸側面から形成されることになる。拡大連結糸側面では、連結糸の本数により、側面開口率が0%〜100%まで調整できる。即ち、多数の連結糸で側面を完全に閉鎖すれば、側面開口率は0%になる。また、連結糸を完全にゼロ本にすれば、側面開口率は100%になる。連結糸の本数を制御すれば、側面開口率は0%〜100%まで調整できるのである。側面開口率は連結糸の太さと本数の両者に依存する。また、本発明の第3の形態においても、第1形態と同様に、拡大連結糸側面の側面開口率が20%〜80%のときに、本願発明の立体網目型払拭体を最適化でき、有効な清掃具を提供することができる。前述したように、本発明者の実験によれば、側面開口率が20%〜80%のときに、塵埃捕集量が実用に耐えることが分かった。また、塵埃捕集量が最大になるのは、上記実験では側面開口率が50%前後のときであった。しかし、この
权利要求:
【請求項1】 清掃具に取着されて払拭清掃に使用される払拭体において、前記払拭体として立体布帛が使用され、前記立体布帛では、多数の網目を略周期的に平面状に配列した網目層が間隔層を介して2層積層されており、前記2層の網目層は相互に同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目を形成する2個の環状糸が複数本の連結糸で相互に周回状に連結されて連結糸側面が形成され、前記間隔層は前記連結糸側面を内部に含んで構成されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目及び連結糸側面により立体網目が形成され、前記立体網目では内部空間を有し且つ上側の網目と下側の網目に開口面を有し、前記清掃具で清掃すると前記網目の開口面から塵埃を捕集して前記立体網目の内部空間に塵埃を保持することを特徴とする立体網目型払拭体。 【請求項2】 前記上側の網目の開口面及び前記下側の網目の開口面のいずれか一方を閉鎖糸で閉鎖面とし、他方を開口面のままとし、前記開口面から塵埃を捕集して内部空間に塵埃を保持し、前記内部空間に保持された塵埃が前記閉鎖面から放出され難くした請求項1に記載の立体網目型払拭体。 【請求項3】 清掃具に取着されて払拭清掃に使用される払拭体において、前記払拭体として立体布帛が使用され、前記立体布帛では、多数の網目を略周期的に平面状に配列した網目層を間隔層を介して3層以上積層することにより前記間隔層が2層以上積層状態で存在し、隣り合う2層の網目層は相互に同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目を形成する2個の環状糸が複数本の連結糸で相互に周回状に連結されて連結糸側面が形成され、前記間隔層は前記連結糸側面を内部に含んで構成されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目及び連結糸側面により立体網目が形成され、前記立体網目では内部空間を有し且つ上側の網目と下側の網目に開口面を有し、一つの間隔層では多数の前記立体網目が略周期的に配列して構成されており、前記間隔層が2層以上積層されることにより、前記立体網目が直上に2個以上積層されて拡大立体網目が形成され、前記拡大立体網目では2個以上の前記内部空間が連通状に積層された拡大内部空間が形成され、しかも最上面の網目と最下面の網目に開口面を有し、多数の拡大立体網目が略周期的に配列して構成されており、前記清掃具で清掃すると前記拡大立体網目の開口面から塵埃を捕集して前記拡大立体網目の拡大内部空間に塵埃を保持することを特徴とする立体網目型払拭体。 【請求項4】 前記最上面の網目の開口面及び前記最下面の網目の開口面のいずれか一方を閉鎖糸で閉鎖面とし、他方を開口面のままとし、前記開口面から塵埃を捕集して拡大内部空間に塵埃を保持し、前記拡大内部空間に保持された塵埃が前記閉鎖面から放出されないようにした請求項3に記載の立体網目型払拭体。 【請求項5】 前記立体布帛において、1種又は2種以上の網目形状を有する請求項1〜4のいずれかに記載の立体網目型払拭体。 【請求項6】 前記立体布帛には、塵埃を吸着保持する吸着剤が担持される請求項1〜5のいずれかに記載の立体網目型払拭体。 【請求項7】 前記立体布帛は、固定電荷又は静電気で帯電される請求項1〜6のいずれかに記載の立体網目型払拭体。 【請求項8】 前記払拭体として前記立体布帛に立体布帛以外の他の清掃用払拭材を組み合わせる請求項1〜7のいずれかに記載の立体網目型払拭体。 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかの立体網目型払拭体を使用し、前記立体網目型払拭体が装着される把持部と、前記把持部に連結されたハンドル部から構成され、前記立体網目型払拭体を被清掃面に接触させて清掃すると、被清掃面から塵埃が前記網目の開口面を通して捕集され、前記立体網目の内部空間又は前記拡大立体網目の拡大内部空間に塵埃を保持することを特徴とする立体網目型清掃具。 【請求項10】 前記把持部が基板からなり、前記立体網目型払拭体の払拭体中央部を前記把持部の清掃側面に面接させて配置し、前記立体網目型払拭体の両端部を前記把持部に固定し、前記立体網目型払拭体を前記被清掃面に押接して清掃する請求項9に記載の立体網目型清掃具。 【請求項11】 前記立体網目型払拭体は湾曲状に折り返された湾曲部を有し、その左右の端部は前記把持部と連結され、前記湾曲部の内部には空間部が形成され、前記湾曲部を被清掃面に押接して清掃する請求項9に記載の立体網目型清掃具。 【請求項12】 左右の前記端部を相互に結合させて端部結合部を形成し、端部結合部の一部を開口して開放部を設け、端部結合部に連接して袋部を設け、開放部から前記把持部を挿入して袋部に挿着し、把持部を前記立体網目型払拭体と一体化する請求項11に記載の立体網目型清掃具。 【請求項13】 前記把持部は二つの■合部が弾性的に開閉自在に構成され、前記立体網目型払拭体の左右の端部が前記噛合部により噛合されて前記把持部と一体化する請求項12に記載の立体網目型清掃具。
技术领域:
【0001】 本発明は、床面等の被清掃面を清掃するための払拭体に関し、更に詳細には、塵埃を清掃して捕集し、捕集した塵埃を払拭体の内部に保持することができる払拭体及び当該払拭体を利用した清掃具に関する。
背景技术:
【0002】 従来より、塵埃を清掃して捕集し、捕集した塵埃を払拭体の内部に保持することができる払拭体及びそれを利用した清掃具の開発が行われており、幾つかの特許文献が存在する。 第1に、特開平11-267079号公報(特許文献1)に記載された「多層構造の清掃用物品」がある。本願の図18は特許文献1における払拭体及び清掃具を示している。払拭体は清掃用物品Sとして示され、開口部を持たない層102の両面を開口部を持つ層101、101で狭着した3層構造の清掃用物品Sが示されている。実施例では、開口部を持たない層102と開口部を持つ層101は共に不織布から構成され、開口部103はウォータージェット又はニードルパンチで開口される、と記載されている。塵埃は開口部3の内部に保持され、開口部を持たない層102で通過を遮断される構成となっている。 特許文献1の問題点は、不織布に開口部103をウォータージェットやニードルパンチで開口するから、【0016】にあるように開口部103の個数密度として10〜100個/cm2が限界であり、本願発明者の経験では、多数の開口部103の全開口面積の不織布全面積に対する比率、即ち表面開口率は50%が限界であると考えられる。また、【0014】にあるように開口部103を持つ層101の厚みは0.3〜2.0mm程度であり、2.0mmが限界と考えられる。従って、この清掃用物品Sを清掃プレート111に巻回した清掃用モップ110で床面を清掃しても、開口部103に保持できる塵埃量はかなり少なく、清掃性能が不十分と考えられる。 【0003】 第2に、特許第3557047号公報(特許文献2)に記載された「床面掃除用シート」がある。本願の図19は特許文献2における払拭体を示している。その請求項1から分かるように、「スパンレース方式により得られた交絡不織布であって、穴あけ加工された不織布を含んで構成され、その開口数が30〜300個/in2で、かつ開口率が5〜50%である交絡不織布··からなることを特徴とする床面掃除用シート」が記載されている。 特許文献2の問題点として、表面開口率が5〜50%に過ぎず、しかも交絡不織布の厚さは、経験上2mm程度が限界であるという点が掲げられる。その結果、清掃用モップを作製して床面を清掃しても、開口部に保持できる塵埃量が少なく、清掃性能の不十分性が指摘できる。 【0004】 第3に、特開2011-229871号公報(特許文献3)に記載された「清掃用シート」がある。本願の図20は特許文献3における清掃用シートを示す。この清掃用シート301は不織布302に多数の開孔部303を開口して形成されている。開孔部303には開孔部内を横断する繊維304が存在し、開孔部303からパン粉などの塵埃が脱落するのを防止している。そして、この清掃用シート301を台座311に巻回してモップ310を構成し、このモップ310で床材314を清掃することが図示されている。 特許文献3の問題点として、その請求項3に開孔部の最大径は1mm〜3mm以下と限定され、【0012】に「清掃用シート1としての塵取性能をより確実に確保するためには··厚みが0.01〜3mmであるものが好ましい。」と記載されていることである。また、開孔部の個数については、【0024】に、「··実施例1から8のいずれのスパンレース不織布についても、寸法が縦210mm×横310mm、厚さ0.8mm、開孔部の配列パターンと数が格子状で縦20個/1列×横40個/1列··」と記載されている。つまり、不織布全面積=65100mm2、全開孔部面積=5652mm2であるから、表面開口率=5652/65100×100%=8.7%である。 即ち、どれだけ頑張っても、特許文献3では表面開口率は50%未満であり、厚みは3mm以下であるから、開口部に保持できる塵埃量が少な過ぎ、清掃性能の不十分性が顕著である。 【0005】 以上から明らかなように、従来のモップでは、不織布に多数の穴を開口し、当該穴に塵埃を蓄積保持させる技術思想は存在した。しかし、完成した不織布に事後的に穴を空けるため、開口される穴の個数に限界があり、全穴面積/不織布面積×100(%)で与えられる表面開口率を50%以上にすることが不可能であった。また、不織布の厚みも3mmを超えることが難しく、穴面積×穴深さで与えられる穴容積が小さいため、穴の内部に蓄積保持される塵埃量がかなり少なくなるという欠点があった。 【0006】 他方、清掃分野とは全く異なる技術分野において、立体編物や立体織物と称される立体布帛が開発されつつある。六角形や四角形の多数を周期配列した層を2層だけ上下に離隔して平行配置し、相互を連結糸で結合して厚みのある立体布帛が形成される。表面と裏面の2層を圧縮しても連結糸により弾縮性があり、失禁用パンツやかかとパッド、ひじパッドといった介護用品に利用できる。その他、だてじめ·補整じめ·腰ぶとんといった衣料用、保護帽·スリッパ·サンダル·ランドセルパッドといった緩衝·クッション材、ゴルフカート用シートカバー·事務用チェアー·車いす用クッションといった座席用シート材として使用されつつある。 立体布帛の文献として、下記の第4及び第5の特許文献を例示する。 【0007】 第4に、特許第3995631号公報(特許文献4)に記載された「立体編物積層体」がある。本願の図21には特許文献4に開示された立体編物401の断面図が図示されている。立体編物401は、表編地402と裏編地403を多数のモノフィラメント連結糸404で連結することによって構成されている。この立体編物401を2段だけ積層して立体編物積層体405が構成される。即ち、2段目の立体編物は表編地406と裏編地407を多数のモノフィラメント連結糸408で連結することによって形成され、1段目の立体編物は表編地409と裏編地410を多数のモノフィラメント連結糸411で連結することによって形成されている。 しかし、特許文献4の立体編物積層体は、その【0001】に書かれているように、自動車、鉄道車両、航空機、チャイルドシート、ベビーカー等の乗り物用のクッション材、事務用、寝具、ベッドパッド、マットレス、床ずれ防止マット、家具、枕、座布団等のクッション材に使用されるものである。従って、本願が目的とする清掃具の払拭体への利用は全く意図されていない、ことが明らかである。 【0008】 第5に、特開2006-206081号公報(特許文献5)に記載された「コンクリート防食用ライニングシート」がある。本願の図22には特許文献5に開示された立体織編地502の立体図及び使用断面図が図示されている。 立体織編地502では、表層の編地503と裏層の編地504が多数の六角形の環状糸で周期的に配置された平面であり、表層と裏層の環状糸が多数の連結糸505で連結されて厚みを有するように構成されている。この立体織編地502がコンクリート506の上部に埋設され、その上面を熱可塑性樹脂シート501で被覆してコンクリート506を防食している。 しかし、特許文献5の立体織編地502は、その【0001】に書かれているように、下水道施設,厨房除害施設,汚水槽などの腐食性雰囲気、例えば、硫化水素雰囲気に曝されるコンクリート構造物を保護するコンクリート防食用ライニングシートとして使用されるものである。つまり、本願が目的とする清掃具の払拭体への利用は全く意図されていない、ことが明らかである。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0009】 【特許文献1】 特開平11-267079号公報 【特許文献2】 特許第3557047号公報 【特許文献3】 特開2011-229871号公報 【特許文献4】 特許第3995631号公報 【特許文献5】 特開2006-206081号公報
发明内容:
【発明が解決しようとする課題】 【0010】 前述したように、特許文献1では、不織布に開口部103をウォータージェットやニードルパンチで開口するものであるから、開口部の個数に限界があり、多数の開口部の全開口面積の不織布全面積に対する比率、即ち表面開口率が50%を限界とすることである。しかも、不織布では厚さも薄く、開口部に蓄積保持できる塵埃量はかなり少なく、清掃性能が不十分という欠点がある。 【0011】 また、特許文献2では、表面開口率が5〜50%に過ぎず、しかも交絡不織布の厚さは、経験上2mm程度が限界であるという点が掲げられる。その結果、清掃用モップを作製して床面を清掃しても、開口部に保持できる塵埃量が少なく、清掃性能の不十分性が指摘される。 【0012】 更に、特許文献3では、どれだけ頑張っても、表面開口率は50%未満であり、厚みは3mm以下であるから、開口部に保持できる塵埃量が少な過ぎ、清掃性能が不十分である。 【0013】 他方、特許文献4の立体編物積層体は、自動車、鉄道車両、航空機、チャイルドシート、ベビーカー等の乗り物用のクッション材、事務用、寝具、ベッドパッド、マットレス、床ずれ防止マット、家具、枕、座布団等のクッション材に使用されるものであり、清掃具の払拭体への利用は全く意図されていない、ことが明らかである。 【0014】 同様に、特許文献5の立体織編地は、下水道施設,厨房除害施設,汚水槽などの腐食性雰囲気、例えば、硫化水素雰囲気に曝されるコンクリート構造物を保護するコンクリート防食用ライニングシートとして使用されるものであり、清掃具の払拭体への利用は全く考慮されていない、ことが明らかである。 【0015】 従って、本発明は、立体織物や立体編物などの立体布帛を従来全く予想もされていなかった清掃具の払拭体に利用し、払拭体に多数形成された穴による表面開口率を90%以上に調整し、しかも穴の深さを深浅自在に調整して、被清掃面の塵埃を大量に捕集できると同時に、大量の塵埃を穴の中に蓄積保持でき、しかも保持した塵埃を塵埃吸引装置により吸引して清浄化できる清掃用の立体網目型払拭体及びそれを利用した立体網目型清掃具を提供するものである。 【課題を解決するための手段】 【0016】 本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、本発明の第1の形態は、清掃具に取着されて払拭清掃に使用される払拭体において、前記払拭体として立体布帛が使用され、前記立体布帛では、多数の網目を略周期的に平面状に配列した網目層が間隔層を介して2層積層されており、前記2層の網目層は相互に同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目を形成する2個の環状糸が複数本の連結糸で相互に周回状に連結されて連結糸側面が形成され、前記間隔層は前記連結糸側面を内部に含んで構成されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目及び連結糸側面により立体網目が形成され、前記立体網目では内部空間を有し且つ上側の網目と下側の網目に開口面を有し、前記清掃具で清掃すると前記網目の開口面から塵埃を捕集して前記立体網目の内部空間に塵埃を保持する立体網目型払拭体である。 【0017】 本発明の第2の形態は、前記上側の網目の開口面及び前記下側の網目の開口面のいずれか一方を閉鎖糸で閉鎖面とし、他方を開口面のままとし、前記開口面から塵埃を捕集して内部空間に塵埃を保持し、前記内部空間に保持された塵埃が前記閉鎖面から放出され難くした立体網目型払拭体である。 【0018】 本発明の第3の形態は、清掃具に取着されて払拭清掃に使用される払拭体において、前記払拭体として立体布帛が使用され、前記立体布帛では、多数の網目を略周期的に平面状に配列した網目層を間隔層を介して3層以上積層することにより前記間隔層が2層以上積層状態で存在し、隣り合う2層の網目層は相互に同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目を形成する2個の環状糸が複数本の連結糸で相互に周回状に連結されて連結糸側面が形成され、前記間隔層は前記連結糸側面を内部に含んで構成されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目及び連結糸側面により立体網目が形成され、前記立体網目では内部空間を有し且つ上側の網目と下側の網目に開口面を有し、一つの間隔層では多数の前記立体網目が略周期的に配列して構成されており、前記間隔層が2層以上積層されることにより、前記立体網目が直上に2個以上積層されて拡大立体網目が形成され、前記拡大立体網目では2個以上の前記内部空間が連通状に積層された拡大内部空間が形成され、しかも最上面の網目と最下面の網目に開口面を有し、多数の拡大立体網目が略周期的に配列して構成されており、前記清掃具で清掃すると前記拡大立体網目の開口面から塵埃を捕集して前記拡大立体網目の拡大内部空間に塵埃を保持する立体網目型払拭体である。 【0019】 本発明の第4の形態は、前記最上面の網目の開口面及び前記最下面の網目の開口面のいずれか一方を閉鎖糸で閉鎖面とし、他方を開口面のままとし、前記開口面から塵埃を捕集して拡大内部空間に塵埃を保持し、前記拡大内部空間に保持された塵埃が前記閉鎖面から放出されないようにした立体網目型払拭体である。 【0020】 本発明の第5の形態は、前記立体布帛において、2種以上の網目形状を有する立体網目型払拭体である。 【0021】 本発明の第6の形態は、前記立体布帛には、塵埃を吸着保持する吸着剤が担持される立体網目型払拭体である。 【0022】 本発明の第7の形態は、前記立体布帛が、固定電荷又は静電気で帯電される立体網目型払拭体である。 【0023】 本発明の第8の形態は、前記払拭体として前記立体布帛に立体布帛以外の他の清掃用払拭材を組み合わせる立体網目型払拭体である。 【0024】 本発明の第9の形態は、第1形態〜第8形態のいずれかの立体網目型払拭体を使用し、前記立体網目型払拭体が装着される把持部と、前記把持部に連結されたハンドル部から構成され、前記立体網目型払拭体を被清掃面に接触させて清掃すると、被清掃面から塵埃が前記網目の開口面を通して捕集され、前記立体網目の内部空間又は前記拡大立体網目の拡大内部空間に塵埃を保持する立体網目型清掃具である。 【0025】 本発明の第10の形態は、前記把持部が基板からなり、前記立体網目型払拭体の払拭体中央部を前記把持部の清掃側面に面接させて配置し、前記立体網目型払拭体の両端部を前記把持部に固定し、前記立体網目型払拭体を前記被清掃面に押接して清掃する立体網目型清掃具である。 【0026】 本発明の第11の形態は、前記立体網目型払拭体は湾曲状に折り返された湾曲部を有し、その左右の端部は前記把持部と連結され、前記湾曲部の内部には空間部が形成され、前記湾曲部を被清掃面に押接して清掃する立体網目型清掃具である。 【0027】 本発明の第12の形態は、左右の前記端部を相互に結合させて端部結合部を形成し、端部結合部の一部を開口して開放部を設け、端部結合部に連接して袋部を設け、開放部から前記把持部を挿入して袋部に挿着し、把持部を前記立体網目型払拭体と一体化する立体網目型清掃具である。 【0028】 本発明の第13の形態は、前記把持部は二つの■合部が弾性的に開閉自在に構成され、前記立体網目型払拭体の左右の端部が前記噛合部により噛合されて前記把持部と一体化する立体網目型清掃具である。 【発明の効果】 【0029】 本発明の第1の形態によれば、清掃具に取着されて払拭清掃に使用される払拭体において、前記払拭体として立体布帛が使用され、前記立体布帛では、多数の網目を略周期的に平面状に配列した網目層が間隔層を介して2層積層されており、前記2層の網目層は相互に同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置された立体網目型払拭体が提供される。 本願発明では、立体編物や立体織物などと称される立体布帛から払拭体を構成するところに特徴点を有する。一般の織物、編物、不織布は厚さが薄いため、清掃用の払拭体に利用しても、払拭体の厚みの内部に塵埃を蓄積保持することは極めて難しい。これに対し、立体布帛では、厚みを厚薄自在に調整でき、その厚みの内部に捕集した塵埃を蓄積保持できる利点がある。立体布帛の従来利用技術では、特許文献4、5のように、立体布帛の厚みの弾縮性を利用することに集中していたが、本願発明は、厚みの中に塵埃を捕集し蓄積保持する特徴点に着眼したものであり、本願発明者は、上記新規特性に着目して本願発明を想到したものである。 前記立体布帛では、多数の網目を略周期的に平面状に配列した網目層が間隔層だけ離隔して2層積層されており、しかも前記2層の網目層は相互に同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置されている特徴がある。網目の形状は、四角形や六角形や円などの種々の形状が繊維をリング状(下で云う環状糸)に織編みして形成されており、同形の上側の網目と下側の網目が上下に連通するように配置されている。従って、上側の網目から下側の網目を透視すると、途中には障害物が無く、この内部空間に塵埃を蓄積保持することができる。 【0030】 また、本発明の第1の形態によれば、上下に連通した上側の網目と下側の網目を形成する2個の環状糸が複数本の連結糸で相互に周回状に連結されて連結糸側面が形成されており、前記間隔層は前記連結糸側面を内部に含んで構成されており、上下に連通した上側の網目と下側の網目及び連結糸側面により立体網目が形成される点に特徴を有する。 上述したように、網目は繊維により環状に成形された環状糸から形成されており、上側の網目も下側の網目も同様である。従って、2個の環状糸が上下に離隔して配置されており、これら2個の環状糸を多数本の連結糸で上下に連結し、しかも多数本で周回状に連結している。つまり、上下に離隔した2個の環状糸の全周が多数の連結糸により連結され、多数の連結糸による連結糸側面が形成されることになる。例えば、環状糸が六角形であれば、六面の小側面が存在し、連結糸により小側面が連結糸小側面になり、六面の連結糸小側面により全側面である連結糸側面が形成されることになる。 前記連結糸側面は上側の網目層と下側の網目層の間に存在し、前記間隔層はこの連結糸側面を内部に含んで構成されることになる。即ち、間隔層は略周期的に配置される多数の連結糸側面を内部に含んで構成されることになる。 そして、上下に連通した上側の網目と下側の網目及び連結糸側面により立体網目が形成される点に特徴を有する。上側の網目と下側の網目とは上下の環状糸のことであり、上下の環状糸と連結糸側面により立体網目と称する筒状体が形成される。この立体網目では、上下の環状糸は開口面を形成し、連結糸側面は連結糸の太さだけ側面の一部に閉鎖が生じるが、連結糸と連結糸の間は開口されている。従って、連結糸の本数が多くなると、側面開口率が小さくなり、逆に連結糸の本数が少なくなると、側面開口率が大きくなる関係を有する。これらの場合に、多数の連結糸は略等間隔に側面に連結固定され、連結糸と連結糸の間にスリット状の微小側面開口部が形成され、これらの微小側面開口部が個数だけ足し合わされて側面開口部を形成する。側面の全面積に対する側面開口部の面積の比率が側面開口率を与える。 【0031】 更に、本発明の第1の形態によれば、前記立体網目では内部空間を有し且つ上側の網目と下側の網目に開口面を有し、前記清掃具で清掃すると前記網目の開口面から塵埃を捕集して前記立体網目の内部空間に塵埃を保持する立体網目型払拭体が提供される。 前述したように、前記立体網目では、上側の網目と下側の網目の環状糸以外の部分は開口面として開口されており、上側の網目又は下側の網目を被清掃面に接触させながら清掃すると、この開口面を介して塵埃を捕集することができる。また、環状糸は糸の太さだけの閉鎖率しか有しておらず、開口面による表面開口率は90%以上であり、大量の塵埃を誘導捕集することが可能である。 また、前記立体網目では内部空間を有し、この内部空間に塵埃を蓄積保持することができる。しかも、側面は多数の連結糸からなる連結糸側面となっており、連結糸の本数により、側面開口率が0%〜100%まで調整できる。即ち、多数の連結糸で側面を完全に閉鎖すれば、側面開口率は0%になる。また、連結糸を完全にゼロ本にすれば、側面開口率は100%になる。連結糸の本数を制御すれば、側面開口率は0%〜100%まで調整できるのである。側面開口率は連結糸の太さと本数の両者に依存する。 【0032】 また更に、本発明の第1の形態によれば、側面開口率が20%〜80%のときに、本願発明の立体網目型払拭体を最適化でき、有効な清掃具を提供することができる。 後述するように、本発明者の実験によれば、側面開口率が20%〜80%のときに、塵埃捕集量が実用に耐えることが分かった。また、塵埃捕集量が最大になるのは、上記実験では側面開口率が50%前後のときであったが、更に詳細研究により、
具体实施方式:
【0049】 以下に、本発明に係る立体網目型払拭体30及び立体網目型清掃具1の実施形態を添付する図面に従って詳細に説明する。 【0050】 図1は、本発明に係る立体網目型払拭体30を使用した立体網目型清掃具1の実施例1を説明する全体斜視図である。 大きく分けると、立体網目型清掃具1はハンドル部10と、その先端に設けられた把持部20と、この把持部20により支持される立体網目型払拭体30から構成されている。 【0051】 ハンドル部10は、手で把握されるグリップ12と、長軸のハンドル本体10aから構成される。把持部20は棒状体で、把持部中央部21とその左右に突設された把持部突出部23、24と突板22から構成されている。突板22はハンドル受13とボタン軸14で連結され、ハンドル受13はボタン軸14を支点にして左右に回動自在に構成される。また、前記ハンドル本体10aの先端はハンドル受13に挿入されてハンドル部10と把持部20が一体になる。従って、ハンドル部10はボタン軸14を支点に把持部20に対し左右に回動することができる。左右の把持部突出部23、24はロック解除すると把持部中央部21の両端で折れ曲がり自在になり、自由状態で重力により垂下して左右に揺動自在になる。また、左右の把持部突出部23、24を把持部中央部21と平行に水平状態にするとロックされ、図1の如く水平状態に保持される。 【0052】 立体網目型払拭体30は、矩形状の立体布帛31を中央で折り返して中央に湾曲部38を形成し、その左右の端部34a、34aは結合されて端部結合部34となっている。結合には融着や縫着などの各種結合が利用される。また、端部結合部34の中央には結合されていない開放部33が設けられている。また、端部結合部34から所定距離だけ離れた位置に分割部材35が立体布帛31の幅一杯に設けられて、端部結合部34と分割部材35の間に袋部36が立体布帛31の幅一杯に設けられている。更に、湾曲部38の内部には、分割部材35の下方に空間部37が設けられている。 【0053】 ハンドル部10の前記把持部20を前記袋部36の中に挿着するために、次の手順が行われる。まず、ハンドル部10を挿着する前に、左右の把持部突出部23、24をロック解除して下方に垂下させる。左右の把持部突出部23、24は揺動状態で垂下しており、この揺動垂下状態で左右の把持部突出部23、24うを同時に袋部36の中に挿着する。勿論一本ずつ挿着してもよい。挿着されると、左右の把持部突出部23、24は水平状態にロックされる。こうして、把持部20が立体網目型払拭体30と一体化される。 【0054】 前述したように、立体網目型払拭体30は立体布帛31で成形されている。この立体布帛31の構造が図1に一点鎖線に囲繞されて図示されている。つまり、一点鎖線で囲繞された立体布帛構造31aが全面に広がって形成されたものが立体布帛31である。この立体布帛31は、織物や編物のようなタオル状の布帛であるが、タオルと異なるのは厚みがかなりあり、厚み方向に弾縮性能を有する点である。業界では、立体織物や立体編物と称されるが、本願では両者を含む広義の概念として立体布帛31と称する。立体布帛31は無数の立体網目32が略周期的に平面状に配列して構成され、立体網目32の特性に基づいて弾縮性能を発現する。その詳細な構造は後述する。 【0055】 この実施例1の立体網目型清掃具1を用いて二点鎖線で示す被清掃面60を清掃するには、湾曲部38の最下端部を被清掃面60に接触させ、ハンドル部10を両手で握って掃き掃除すればよい。前記立体網目32の開口面の表面開口率、即ち、開口面の全面積と立体網目32の表面の全面積との比率は90%以上と極めて大きいから、塵埃62の捕集効率が極めて大きい。従って、被清掃面60の塵埃は、湾曲部38にある多数の立体網目32の表面の開口面43から高効率に捕集される。 捕集された塵埃62は立体網目32の内部に確実に蓄積して保持される。後述するように、立体網目32の側面には多数の連結糸45が存在し、立体網目32から側面側へ塵埃62が放出されることはない。また、立体網目32の奥が開口面43になっているときには、仮に塵埃62が排出されても、塵埃62は立体網目型払拭体30の内部の空間部37に保持されるから、被清掃面60に排出されることはない。更に、立体網目32の奥が閉鎖されている場合には、立体網目32から塵埃62が逃散ことができず、塵埃62の保持機能は最大効率に達する。 【0056】 図2は、本発明
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