装飾筐体及びその製造方法

公开(公告)号:
JP2009000834A
公开(公告)日:
2009-01-08
申请号:
JP2007161608
申请日:
2007-06-19
授权日:
-
受理局:
日本
专利类型:
发明申请
简单法律状态:
失效
法律状态/事件:
撤回-视为撤回
IPC分类号:
B44F1/02 | B44C3/02 | B32B7/02 | B29C59/02 | G06F1/16 | G09F19/12 | G09F19/14 | B65D27/00
战略新兴产业分类:
先进石化化工新材料
国民经济行业分类号:
C2434
当前申请(专利权)人:
富士通コンポーネント株式会社
原始申请(专利权)人:
富士通コンポーネント株式会社
当前申请(专利权)人地址:
東京都品川区東五反田二丁目3番5号
工商统一社会信用代码:
-
工商登记状态:
-
工商注册地址:
-
工商成立日期:
2001-01-01
工商企业类型:
-
发明人:
柚場 誉嗣 | 有田 隆
代理机构:
-
代理人:
青木 篤 | 鶴田 準一 | 島田 哲郎 | 倉地 保幸
摘要:
【課題】立体的な形状に多層膜フィルムを貼り付けた場合、湾曲した部分で発色の変化を生じさせることができるものの、所望の位置に所望の形状で色の変化を生じさせることは困難であった。また、平坦な部分では平面部が観察者となす角度がほぼ一定となることから発色がほぼ均一になり、平坦な領域を多く含む製品に適用した場合には、色調が単調になるという問題が生じていた。 【解決手段】屈折率が異なる複数の薄膜を積層した多層膜フィルムが、基材の表面に接着された装飾筐体であって、前記多層膜フィルムの表面が、凹凸に形成されたことを有することを特徴とする。 本発明によれば、干渉色を発揮する多層膜フィルムを用いた構造体の所望の領域に色調の変化を生じさせることができ、電子機器等の装飾性を容易に向上させることができる。 【選択図】図1
技术问题语段:
【発明が解決しようとする課題】 【0008】 この従来技術によれば、立体的な形状を利用して、湾曲した部分で発色の変化を生じさせることができるものの、所望の位置に所望の形状で色調の変化を生じさせることは困難であった。また、平坦な部分では、平面部が観察者となす角度がほぼ一定となることから発色がほぼ均一になり、平坦な領域を多く含む製品に適用した場合には、色調が単調になるという問題が生じていた。
技术功效语段:
【0023】本発明によれば、干渉色を発揮する多層膜フィルムを用いた装飾筐体の所望の領域に色調の変化を生じさせることができ、装飾筐体の装飾性を容易かつ簡単に向上させることができる。
权利要求:
【請求項1】 屈折率が異なる複数の薄膜を積層した多層膜フィルムが、基材の表面に接着された装飾筐体であって、 前記多層膜フィルムの表面が、凹凸に形成されたことを特徴とする装飾筐体。 【請求項2】 前記多層膜フィルムの表面が、前記凹凸に形成された領域と、平滑に形成された領域を含むことを特徴とする請求項1記載の装飾筐体。 【請求項3】 前記多層膜フィルムと前記基材表面との間に、接着層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の装飾筐体。 【請求項4】 前記接着層は、ポリエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項3に記載の装飾筐体。 【請求項5】 前記多層膜フィルムと前記基材表面との間に、着色層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の装飾筐体。 【請求項6】 前記多層膜フィルムの厚さが、13〜19ミクロンであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の装飾筐体。 【請求項7】 前記基材は、樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の装飾筐体。 【請求項8】 前記樹脂は、熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項7に記載の装飾筐体。 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の前記装飾筐体を有する電子デバイス。 【請求項10】 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の前記装飾筐体を有する携帯電話。 【請求項11】 表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、 前記装飾筐体の基材表面に、型押しにより凹凸を形成する工程と、 形成された前記凹凸を含む前記基材表面に、多層膜フィルムを貼り付ける工程とを有することを特徴とする装飾筐体の製造方法。 【請求項12】 表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、 前記装飾筐体の基材表面に、前記多層膜フィルムを貼り付ける工程と、 前記多層膜フィルム上から、型押しすることにより、前記基材表面に凹凸を形成する工程とを有することを特徴とする装飾筐体の製造方法。 【請求項13】 前記型押しのための部材における凹凸はナノインプリントにより形成されていることを特徴とする請求項11または12に記載の装飾筐体の製造方法。 【請求項14】 表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、 前記装飾筐体の基材の表面に、レーザビームを照射して該基材の表面に凹凸を形成する工程と、 形成された前記凹凸を含む前記基材表面に、多層膜フィルムを貼り付ける工程とを有することを特徴とする装飾筐体の製造方法。 【請求項15】 前記接着された多層膜フィルムの余剰部分をビク型により切断する工程を含むことを特徴とする請求項11乃至14のいずれか一項に記載の装飾筐体の製造方法。 【請求項16】 表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、 凹部の内面に凹凸が形成された金型の該凹部内に、前記多層膜フィルムを配置する工程と、 前記金型の前記凹部内に前記多層膜フィルムを介して、前記装飾筐体の基材となる熱可塑性樹脂を射出する工程と、 冷却後に、前記多層膜フィルムが接着された前記基材を前記金型の凹部から取り出す工程とを有することを特徴とする装飾筐体の製造方法。 【請求項17】 表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、 接着剤を有機溶剤に溶かした樹脂液を多層膜フィルム上に塗布する工程と、 前記樹脂液が塗布された前記多層膜フィルムを加熱して前記有機溶剤を除去し、接着層を形成する工程と、 凹凸が形成された前記装飾筐体の基材表面に、前記接着層を介して前記多層膜フィルムを貼り付ける工程とを有することを特徴とする装飾筐体の製造方法。 【請求項18】 前記塗布工程において、前記塗布はバーコータまたはダイコータにより行われることを特徴とする請求項17に記載の装飾筐体の製造方法。 【請求項19】 前記塗布工程の前において、前記多層膜フィルムの表面に、コロナ処理又はフレーム処理が施されることを特徴とする請求項17または18に記載の装飾筐体の製造方法。 【請求項20】 前記有機溶剤は、ポリイソシアネート又はプラスチック用添加剤が添加されていることを特徴とする請求項17乃至19のいずれか一項に記載の装飾筐体の製造方法。 【請求項21】 表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、 前記多層膜フィルムの片側の面に着色層を形成する工程と、
技术领域:
【0001】 本発明は、電子機器等の装飾筐体に関し、特に見る角度により色調が変化する干渉色を生ずる、多層膜フィルムを用いた装飾筐体、およびその製造方法に関する。
背景技术:
【0002】 電子機器等の売れ行きを左右する要因として、電子機器等が本来発揮する機能が重要視されるのは勿論であるが、製品の外観の装飾性も重要な要素となっている。特に、ある製品群において各製品の機能が一定水準に達し、製品間における機能面での差別化が困難な場合、実質的に同一機能を有する製品群の中では、高い装飾性を有するものが消費者に好まれ、製品の装飾性が売れ行きに大きな影響を与える傾向がある。 【0003】 また、近年電子デバイスの小型化により、携帯電話や携帯音楽プレーヤに代表されるように、携帯性に優れた製品が急速に普及している。携帯型の製品の場合、机上等に固定して使用する製品に比べて人の目に触れる機会が多くなり、アクセサリー感覚で身につける等、外観の形状のみならず色彩等の装飾性が特に重要視され、他社製品との差別化が行われている。また、常に携帯して使用する製品以外でも、パソコン用のマウスや、メモリカード等のように、表面が外部に表れている製品においては、外観の装飾性が他社製品との差別化における重要なポイントとなっている。そこで、製品の装飾性を高める技術が、活発に研究されている。 【0004】 製品の外観に装飾性を付与する技術の一つとして、見る角度により色が変化する装飾技術があり、色彩に変化を与え奥行き感を与えるものとして好まれている。このような装飾性を付与する方法として種々の方法が考えられる。 第1に、製品の筐体に樹脂を用いた場合に、樹脂自体に着色を行う方法が考えられる。しかし、高い質感を得ることが困難であること、及び表面形状の変化が色の変化として現れにくいため、着色工程を追加しなければ表現が単調になるという問題がある。 第2に、製品の筐体に塗装を施す方法が考えられる。しかし、見る角度により色合いが変化する塗料は高価であり、また、質感も低いという問題がある。 第3に、金属、誘電体膜を成膜する方法が考えられる。しかし、成膜工程の追加によりタクトタイムが長くなり製品化のスループットが低下するという問題がある。 第4に、シールを貼り付ける技術が考えられる。しかし、製品の表面形状がシール下部に隠され、製品に立体的な造形を施しても、これを生かせなくなり、表面形状が単調になるという問題がある。 【0005】 これらに対して、光の干渉色を利用した多層膜フィルムを用いる方法が提案されている。多層膜フィルムとは、屈折率が異なる2層以上の薄膜を積層したフィルムで、光路差による光の干渉作用を利用して発色させるものである。発色の原理に関して、図21を用いて説明する。基材100上に、薄膜A及び薄膜Bを交互に複数積層した多層膜フィルム101を設けたとき、多層膜フィルム101に入射した光102は、薄膜A、Bの界面で反射され、互いに干渉し合う。薄膜A、Bの膜厚をdA、dB、入射角をθA、θB、屈折率をnA、nB、波長をλとすると、 (nAdAcosθA+nBdBcosθB)=mλ (mは整数) が成立するときに、波長λの光が干渉して強め合う。観察者が、多層膜フィルムを貼り付けた基材を見る角度を変えると、観察者に届く反射光の多層膜フィルムに対する入射角θA、θBが変化するため、干渉する波長λが変わり、その結果、干渉色の発色が変化することとなる。このことから、製品に干渉色を発揮する多層膜フィルムを付与すれば、見る角度により変化する発色を実現でき、製品に装飾性を付与することができる。 【0006】 この干渉色を発揮する多層膜フィルムを用いる装飾技術が、特開2005-219394(特許文献1)に開示されている。図22(a)、(b)に上記特許文献1に記載された装飾材の断面図を示す。合成樹脂薄膜を、接着層を介して積層して構成され、光干渉多層膜として機能する多層膜フィルム201に、形状安定用の合成樹脂フィルム202a、202bを積層した材料フィルム203を立体的に成形して装飾材205としている。多層膜フィルム201が立体的に成形される際に歪んで全体的に不均一になり、装飾材205の各部分で透過或いは反射させる波長域が変化し、虹状の干渉縞が発現されたり、ある波長域が強調されて反射されたり、或いはほとんど透明になったりする等、様々な光学的な変化が全体的に現れるというものである。 【0007】 【特許文献1】 特開2005-219394号公報
发明内容:
【発明が解決しようとする課題】 【0008】 この従来技術によれば、立体的な形状を利用して、湾曲した部分で発色の変化を生じさせることができるものの、所望の位置に所望の形状で色調の変化を生じさせることは困難であった。また、平坦な部分では、平面部が観察者となす角度がほぼ一定となることから発色がほぼ均一になり、平坦な領域を多く含む製品に適用した場合には、色調が単調になるという問題が生じていた。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明の装飾筐体は、屈折率が異なる複数の薄膜を積層した多層膜フィルムが、基材の表面に接着された装飾筐体であって、前記多層膜フィルムの表面が、凹凸に形成されたことを特徴とする。 【0010】 また、上記の装飾筐体において、前記多層膜フィルムの表面が、前記凹凸に形成された領域と、平滑に形成された領域を含んでいてもよい。 【0011】 本発明の装飾筐体は、前記多層膜フィルムと、前記装飾筐体表面との間に接着層を有していてもよい。この接着層はポリエステル樹脂を含むことが好ましい。また、前記多層膜フィルムと前記装飾筐体表面との間に、着色層を有していてもよい。 【0012】 また、前記多層膜フィルムの厚さが13〜19ミクロンであることが好ましい。 【0013】 前記装飾筐体は樹脂からなることが好ましく、前記樹脂は、熱可塑性樹脂であることがさらに好ましい。前記装飾筐体を用いて電子デバイスの一部を構成してもよく、携帯電話の一部を構成してもよい。 【0014】 本発明にかかる装飾筐体の製造方法は、表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、前記装飾筐体の基材表面に、型押しにより凹凸を形成する工程と、形成された前記凹凸を含む前記基材表面に、多層膜フィルムを貼り付ける工程とを有することを特徴とする。 【0015】 また、表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、前記装飾筐体の基材表面に、前記多層膜フィルムを接着する工程と、前記多層膜フィルム上から、型押しすることにより、前記基材表面に凹凸を形成する工程とを有していてもよい。前記型押しのための部材における凹凸はナノインプリントにより形成されていてもよい。 【0016】 また、表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、前記装飾筐体の基材の表面に、レーザビームを照射して該基材の表面に凹凸を形成する工程と、形成された前記凹凸を含む前記基材表面に、多層膜フィルムを貼り付ける工程とを有していてもよい。 【0017】 また、上記の装飾筐体の製造方法であって、前記接着された多層膜フィルムの余剰部分をビク型により切断する工程を含んでいてもよい。 【0018】 また、表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、凹部の内面に凹凸が形成された金型の該凹部内に、前記多層膜フィルムを配置する工程と、前記金型の前記凹部内に前記多層膜フィルムを介して、前記装飾筐体の基材となる熱可塑性樹脂を射出する工程と、冷却後に、前記多層膜フィルムが接着された前記基材を前記金型の凹部から取り出す工程とを有していてもよい。 【0019】 また、表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、接着剤を有機溶剤に溶かした樹脂液を多層膜フィルム上に塗布する工程と、前記樹脂液が塗布された前記多層膜フィルムを加熱して前記有機溶剤を除去し、接着層を形成する工程と、凹凸が形成された前記装飾筐体の基材表面に、前記接着層を介して前記多層膜フィルムを貼り付ける工程とを有していてもよい。 【0020】 前記塗布工程において、前記塗布はバーコータまたはダイコータにより行われることが好ましい。前記塗布工程の前において、前記多層膜フィルムの表面に、コロナ処理又はフレーム処理が施されることが好ましい。また、前記有機溶剤は、ポリイソシアネート又はプラスチック用添加剤が添加される工程をさらに有していてもよい。 【0021】 また、表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、前記多層膜フィルムの片側の面に着色層を形成する工程と、凹凸が形成された前記装飾筐体の基材表面に、前記着色層を介して、前記多層膜フィルムを貼り付ける工程を有していてもよい。また、前記多層膜フィルムの前記着色層が形成された側の表面に接着層を形成する工程を有していてもよい。 【0022】 また、表面に多層膜フィルムを有する装飾筐体の製造方法であって、凹凸が形成された前記装飾筐体の基材表面に、着色層を形成する工程と、前記多層膜フィルムの表面に、接着層を形成する工程と、前記着色層が形成された前記基材表面に、前記接着層を介して前記多層膜フィルムを貼り付ける工程を有していてもよい。 【発明の効果】 【0023】 本発明によれば、干渉色を発揮する多層膜フィルムを用いた装飾筐体の所望の領域に色調の変化を生じさせることができ、装飾筐体の装飾性を容易かつ簡単に向上させることができる。
具体实施方式:
【0024】 本発明の装飾筐体の実施形態について説明する。第1実施形態は、本発明の装飾筐体の基本的な実施形態であり、第2実施形態から第7実施形態は、本発明の装飾筐体の他の変形例である。また、第8実施形態から第18実施形態は、本発明の装飾筐体の製造方法に関する実施形態である。最後に、第19実施形態から第21実施形態では、本発明の装飾筐体を電子機器等に応用した例について説明する。 【0025】 (第1実施形態) まず、本発明の基本的な実施形態である第1実施形態について、図1を用いて説明する。図1(a)は、本発明の装飾筐体の概略的な平面図を示し、図1(b)は、図1(a)のA-Aにおける概略的な断面図を示す。概略的に描いているのは、発明の内容を分かりやすくするためであり、同図の縮尺、縦横比等には限定されない。 図1(b)に示すように、例えば、熱可塑性樹脂からなる基材1上の全面に、多層膜フィルム2が形成されており、基材1には表面が平滑な第1領域3、及び表面に凹凸が形成された第2領域4が設けられている。ここで、「平滑」とは「平坦」を含む概念であり、表面形状が湾曲していない形状(平坦)だけでなく、湾曲していても凹凸、粗面等が形成されていない状態を示す。即ち、乱反射を起こさない表面形状を「平滑」としている。 図1(b)では、発明内容を理解しやすくするために、2層の場合を例示しているが、3層以上からなっていても良い。以下、他の図面における多層膜フィルムにおいても同様である。 【0026】 基材1の構造は、電子機器等を内蔵する空洞が設けられた筐体であってもよいし、内部にそのような空洞等を有さない、樹脂等が充填された構造であってもよい。基材1の材質は樹脂が好ましく、アクリロニトリル·ブタジエン·スチレン(Acrylonitrile butadiene styrene、ABS)、ポリカーボネート(Polycarbonate、PC)、ポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate、PMMA)、ポリカABS等の熱可塑性樹脂が特に好ましい。また、凹凸等が形成可能であれば、金属等でもよく、金属の表面に樹脂を貼り付けた構造としてもよい。 【0027】 多層膜フィルム2は、ポリエチレンテレフタレート(Polyethyleneterephthalate、PET)からなり、膜厚は13〜19μmが好ましく、19μmが特に好ましい。19μmとすることで角度を変えたときに種々の色調の干渉色が得られ、装飾性が向上するという効果が得られる。 【0028】 ここで、第1領域3に当たった、例えば、自然光は多層膜フィルム2で反射されて、観察者に届き、多層膜フィルム2が干渉条件を満たす屈折率、膜厚を有している場合には、干渉色を示す。この干渉色を示す原理は上述したとおりであるが、図1(b)に示すように、第1領域3への入射光5、6は、多層膜フィルム2の表面及び底面で反射した2つの光の干渉作用により、観察者には色付いて見える。 【0029】 一方、第2領域4には凹凸が設けられ、この凹凸は複数の微小な突起からなる。第2領域4に入射された入射光7、8の反射光9、10は、角度によっては、干渉色を示さない場合もあり、或いは、干渉色を示す場合でも、第1領域3とは異なる干渉色を示す。これは、第1領域と第2領域とでは光の実効的な入射角、即ち、入射光が多層膜フィルムとなす角が異なるからである。そのため、第1領域3と第2領域4とでは、発色が異なる。 また、第2領域4の突起の傾斜面のなす角度がランダムであれば、特定の干渉色を示さず、多数の干渉色が混合されることとなる。そ
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